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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2012年9月13日 No.3100 春季労使交渉・協議に向けた検討を開始 -経営労働政策委員会

あいさつする宮原副会長・委員長

経団連の経営労働政策委員会(宮原耕治委員長)は4日、東京・大手町の経団連会館で、今年度の第1回会合を開催し、「2013年版経営労働政策委員会報告」(以下、経労委報告)の作成方針案ならびに骨子案について、審議を行った。経労委報告は、毎年の春季労使交渉・協議における経営側のスタンスを中心に、雇用・労働問題に関する経団連の基本的な考え方を示すものである。

冒頭、米倉弘昌会長があいさつし、「歴史的な円高水準の定着や、エネルギー供給不安、欧州の債務危機問題の余波などもあり、企業の経営環境は依然として厳しい」と指摘したうえで、「持続的な成長の実現に向けて、民主導の取り組みを推進するには、労使の努力と協力が不可欠となる。経労委報告では、企業の持続的な成長につなげていくための組織づくりや、人材戦略のあり方に関して、労使が各企業の実情に応じて取り組んでいく際の方向性を示したい」と述べた。

続いて、宮原委員長があいさつし、「6重苦といわれる国内事業環境の悪さは一向に改善されていない。成長につながる政策を一刻も早く実行に移すよう、政府に対して、経労委報告でも強く訴える必要がある」と述べるとともに、「『グローバル人材の育成』という課題から問題意識をさらに広げて、国内外を問わず、新しい課題に挑戦できる組織づくりや人材戦略のあり方などについても論じていきたい」との考えを示した。

その後の審議では、「産業空洞化の進行や貿易赤字の拡大など、事態は切迫していることを強く訴える必要がある」など、日本経済・産業が置かれた状況の厳しさを指摘する発言が多く出された。東日本大震災からの復旧・復興についても「まだまだ道半ばであり、復興特区などを含め、被災地における雇用創出策にも触れるべき」との指摘があった。また、「日本全体が疲弊している背景には地方経済の問題がある」など、地方経済や中小企業の厳しい実態を強調するべきとの意見も出された。

人材育成や活用については、「労使ともにグローバル意識を持って、人材の育成・活用を図る必要がある」「働きやすい環境づくりのための諸施策を導入すると同時に、一人ひとりの労働生産性を高める意識が重要である」などの意見が出された。

今後は10月、12月に会合を開催し、来年1月下旬に13年版経労委報告を取りまとめて発表する予定である。

【労働政策本部】

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