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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2012年6月14日 No.3089 国連気候変動交渉やリオ+20の動向など関係各省と意見交換 -環境安全委員会

2020年以降の温暖化対策の国際枠組に関する作業部会を設置すること等が決まった国連気候変動枠組条約第17回締約国会議(COP17)以来初めてとなる国連気候変動交渉が、5月下旬にドイツ・ボンで行われた。
また、6月20日から、ブラジルのリオデジャネイロで国連持続可能な開発会議(リオ+20)が開催され、グリーン経済のあり方等について首脳レベルで議論が行われる予定である。
そこで、経団連の環境安全委員会(坂根正弘委員長、天坊昭彦共同委員長)は5月31日、東京・大手町の経団連会館で会合を開き、これらをめぐる動向について、外務省の平松賢司地球規模課題審議官、経済産業省の菅原郁郎産業技術環境局長、環境省の鈴木正規地球環境局長から説明を聞き、意見交換を行った。説明の概要は次のとおり。

■ 国連気候変動交渉の現状や日本の対応等

COP17では、すべての国に適用される法的効力を持った新たな枠組みを採択するため、特別作業部会を設置することが決まった。この国際枠組を2020年から開始するために、遅くとも2015年中に作業を終えることとされている。また、京都議定書第二約束期間の設定についても合意されたが、日本はこれに参加しないことが国際的にも認知されている。

先日の特別作業部会では、先進国のみが法的な温室効果ガス削減義務に縛られる従来の枠組みを重視する中国やインドが、議論を遅らせようとしたこともあり、議題の採択や議長の選出をめぐって協議が難航した。こうした両国の姿勢は、島嶼国など一部の途上国からの反感を買った。これまで一枚岩で先進国と対峙してきた途上国グループ内で意見の相違が見られ、交渉のダイナミズムが変わりつつある。

こうしたなか、日本政府としては、新しい国際枠組の構築に向けて具体的な提案を行うなど、交渉に積極的に貢献すべきと考えている。同時に、2013年から2020年の期間についても、排出削減等の取り組みを具体的に進めつつ、途上国支援や二国間・地域協力を推進していくことが重要である。

■ リオ+20をめぐる現状や日本の対応等

1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議では、気候変動枠組条約や生物多様性条約等が署名され、地球環境問題における大きな流れが形成された。20年経った今年6月に開催されるリオ+20では、(1)持続可能な開発および貧困根絶の文脈におけるグリーン経済(2)持続可能な開発のための制度枠組み――という二つのテーマに関して、首脳レベルの議論が行われる予定である。日本は環境問題について多くの経験があり、技術面でもリーダーシップを発揮してきているので、環境未来都市の世界への普及や世界のグリーン経済への移行等に貢献していきたい。

環境問題への対応以前に、貧困撲滅や成長が重要な課題となっている途上国に対しては、日本が持つ優れた環境技術を通じて、貧困と環境問題を共に解決する方策を示すことができれば、世界に向けた重要なメッセージになろう。

【環境本部】

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