経団連は、13日の日中韓首脳会議にあわせ、中国国際貿易促進委員会、全国経済人連合会(韓国)と共に、第4回日中韓ビジネス・サミットを北京で開催した。同ビジネス・サミットは、3カ国の経済団体が2009年10月の日中韓首脳会議の際に第1回を開催し、今回、4回目を迎える。当日は、米倉弘昌会長、万季飛中国国際貿易促進委員会会長、許昌秀全国経済人連合会会長をはじめ、総勢で約140名が出席した。
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今回のサミットでは、日中韓FTA(自由貿易協定)の早期実現、省エネ・環境保護、物流、まちづくり、金融分野での3国間協力等をめぐり幅広く議論した。特に、日中韓FTAについては、首脳会議で年内の交渉開始が合意されたことを受け、早期に第1回交渉を開催するよう各国政府に働きかけることで一致した。また、環境分野については、経団連から、セクター別アプローチ等を通じた世界最高水準の低炭素技術の活用・移転によって、地球規模の低炭素社会の実現に積極的に貢献していく考えを示し、賛同を得た。
これらの議論を踏まえ、(1)日中韓FTA交渉の早期開始(2)東アジア地域の持続可能な発展のための環境協力の強化(3)金融危機回避のための金融協力の強化――等を盛り込んだ共同声明を採択し、野田佳彦総理大臣、温家宝総理、李明博大統領に直接手交した。3首脳からは、それぞれ、日中韓投資協定の調印と日中韓FTAの年内交渉開始について報告があった。
経団連では、日中韓FTAの早期交渉開始をはじめとする今回の合意事項の着実な実現に向け、取り組みを強化していく。
【国際協力本部】