日本経団連事業サービスは、組織や部門をリードできるプロ人材の育成を目指す「日本経団連グリーンフォーラム」(チーフアドバイザー=大橋洋治副会長・全日本空輸会長)の第6期修了式を16日、東京・大手町の経団連会館で行った。
冒頭、大橋チーフアドバイザーが「経営者としての“志”~現在窮乏、将来有望」と題して講話を行った。大橋氏は、経営で最も大切なのは理念であるとして、郷里の偉人である陽明学者の山田方谷(やまだほうこく)の言葉を紹介。特に、「至誠惻怛(しせいそくだつ)=まごころ(至誠)といたみ悲しむ心(惻怛)があれば、物事をうまく運ぶことができる」について、経営者に必要なものと強調した。また、「義を明らかにして利を計らず=正しい理念で経営に当たれば利潤はついてくる」については、同社における「義」は安全と信頼であると指摘。利益を上げたかどうかは問われるが、「義」を優先して「利」を計ることが大切との考え方を示した。また、「深沈厚重(『呻吟語』より)」を人間力を高める概念として紹介した。
続いて、アドバイザーである3Dラーニング・アソシエイツ代表の関島康雄氏とリクルートワークス研究所所長の大久保幸夫氏があいさつ。また、大橋チーフアドバイザーが修了生一人ひとりに修了証書を授与した後、メンバーが感想を発表した。
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日本経団連グリーンフォーラムは、組織や部門をリードできるプロ人材の育成を目的に、2006年に開講。リーダーシップやキャリアデザイン、プロジェクトマネジメント、ネゴシエーション、プレゼンテーション、ロジカル・コミュニケーションなど、経営幹部に求められるコアスキルを、演習を中心に学ぶ。2012年度第7期は、5月28日に開講する。
同フォーラムの詳細に関する問い合わせは、日本経団連事業サービス研修担当(電話03‐6741‐0042)まで。
【日本経団連事業サービス】