1997年5月7日発行
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■改革は重点突破を
橋本内閣が進めている6大改革については、これから各政策の具体化が始まると色々反対がでてくる。これら既得権益層の反対をどう突破するかが問題である。
改革の進め方として、一括で進めるのが理想的ではあるが、目標を定め、重点突破し、国民にこれは本気だなと思わせ、味方につけることが必要である。
■時間の要素が必要
現在の改革は、明治維新、戦後改革以来の大改革といわれているが、かつてのいずれの改革も10年〜20年といった長い年月がかかっている。今回の改革も相当に年数がかかることを覚悟し改革のエネルギーを継続していくことが重要である。
■国民にわかりやすく説明を
そのためには、本当に後押ししてくれる国民の理解・合意が必要であり、改革の必要性や内容を国民にわかりやすく説明し、国民を奮い立たせなければならない。
■風は追い風、政治のリーダーシップの発揮を
中曽根内閣のときの改革と違い、現在の状況は、各議員とも選挙区で改革反対を言い出せない雰囲気があり、風は追い風であるといえる。このような時こそ、政治のリーダーシップの発揮により、改革を断行すべきである。「政治が復権するか」どうかははっきりとはいえないが、「復権させなければならない」ということは間違いない。
■現在は日本の政治が収斂していく過渡期
今は日本の政治が収斂していく過渡期であり、収斂にはあと2〜3回の選挙が必要ではないか。収斂後の姿としては、1つは自由党的な立場、もう1つは、自由を基本に民主の要素を付加するという立場、そしてもう1つ社会民主的立場が出てくれば望ましい。