消費者志向型の流通システムの確立に向けて
3.流通各段階における事業革新
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┃ ┃ 小売業 ┃
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┃ ┃ (1)百貨店 │ (2)総合スーパー │ (3)コンビニエンスストア │ (4)ディスカウンター │ (5)通信販売 ┃
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┃各業態の ┃○主に都心部に立地 │○主に人口集積地に立地 │○主に住宅近隣地に立地 │○ローコスト型店舗が可能なロ│○郵便・宅配便を利用した無店┃
┃主な特徴 ┃○全国数カ所に展開 │○全国に多店舗展開 │○フランチャイズチェーン等に│ ードサイド等郊外、もしくは│ 舗販売 ┃
┃ ┃○大規模な店舗を建設 │○大規模な店舗を建設 │ より全国に多店舗展開 │ 都心やショッピングセンター│○主に女性をターゲットにした┃
┃ ┃○高付加価値品を中心に、特殊│○生活必需品を中心とした総合│○売場面積30坪程度の小規模店│ の空きスペースに出店 │ 品ぞろえ、メーカーとの共同┃
┃ ┃ 品・専門品も含め、総合的な│ 的な品ぞろえ │ 舗(マニュアルに基づく標準│○チェーン化の推進 │ 開発製品が中心 ┃
┃ ┃ 品ぞろえ │○価格訴求力は強い │ 店舗化) │○倉庫形式、一階建等のローコ│○価格訴求力は強い ┃
┃ ┃○価格訴求力は比較的弱い │ │○食料品を中心とした生活必需│ スト型店舗を展開 │ ┃
┃ ┃○商品情報を提供する対面販売│ │ 品の品ぞろえ │○単品種から総合的な品ぞろえ│ ┃
┃ ┃○衣料品や食品等における委託│ │○価格訴求力は比較的弱い │ まで多様な展開 │ ┃
┃ ┃ 販売や派遣店員制度の採用 │ │○年中無休・24時間営業等長時│○価格訴求力は非常に強い │ ┃
┃ ┃ │ │ 間営業 │ │ ┃
┃ ┃ │ │○早期にPOSを導入 │ │ ┃
┃ ┃ │ │ │ │ ┃
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┃各業態が ┃○価格志向の高まりや新規業態│○ディスカウンター等新規業態│○順調に業績が伸張 │○品ぞろえ、立地等の面で多様│○女性の社会進出、インフラ整┃
┃直面してい┃ の伸長等により、業績が低迷│ との競合等により、業績が低│○新規参入の増加による業態内│ な展開 │ 備、返品制度導入等により、┃
┃る状況等 ┃ │ 迷 │ 競争の激化 │○他業態からの参入やホールセ│ 着実に業績が伸張 ┃
┃ ┃ │○規模別の階層化が進行する中│ │ ールクラブ等類似業態の出現│○最近では、寡占化の動き ┃
┃ ┃ │ で、価格訴求重視、品ぞろえ│ │ もあって、競争激化の方向 │○海外資本の新規参入や個人輸┃
┃ ┃ │ 重視等に業態内分化が進む動│ │ │ 入の増大 ┃
┃ ┃ │ き │ │ │ ┃
┃ ┃ │ │ │ │ ┃
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┃各業態 ┃■価格訴求力の強化 │■価格訴求力の強化 │■顧客ニーズへの対応 │■価格訴求力の強化 │■顧客ニーズへの対応 ┃
┃における ┃○共同仕入・共同配送等同業者│○PB商品、開発輸入の拡大 │○公共料金、チケット販売等サ│○PB商品、開発輸入の拡大等│○クイックデリバリーや日時指┃
┃事業革新の┃ との業務提携 │○店舗装飾の簡素化等店舗のロ│ ービス業務の提供 │ 安定した商品調達ルートの確│ 定による商品配達 ┃
┃例 ┃○買取販売への一部移行 │ ーコスト化 │■物流効率化のための取組み │ 立 │○高齢化に対応した品ぞろえ ┃
┃ ┃○セルフサービス方式の一部導│■顧客ニーズへの対応 │○一定エリアの集中出店 │■顧客ニーズへの対応 │■取引量拡大に対応した取組み┃
┃ ┃ 入 │○閉店時刻の延長、休業日数の│○窓口問屋制 │○パワーセンター等ショッピン│○大量の商品発送を可能とする┃
┃ ┃■顧客ニーズへの対応 │ 削減 │○共同配送 │ グセンターを形成する動き │ 物流設備の拡充 ┃
┃ ┃○自社販売部門の拡大 │○他業態との共同出店やアミュ│ │ │■マルチメディア時代の到来に┃
┃ ┃○閉店時刻の延長、休業日数の│ ーズメント施設等を併設する│ │ │ に向けた取り組み ┃
┃ ┃ 削減 │ 動き │ │ │ ┃
┃ ┃○共通商品券の販売 │■立地戦略の見直し │ │ │ ┃
┃ ┃○他業態との共同出店やアミュ│○郊外出店の強化(駐車場の整│ │ │ ┃
┃ ┃ ーズメント施設等を併設する│ 備) │ │ │ ┃
┃ ┃ 動き │○駅前店舗の閉鎖 │ │ │ ┃
┃ ┃■店舗規模や商品選択の見直し│ │ │ │ ┃
┃ ┃■在庫処分のためのアウトレッ│ │ │ │ ┃
┃ ┃ トストアの展開 │ │ │ │ ┃
┃ ┃ │ │ │ │ ┃
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┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ 卸売業 ┃ 製造業 ┃
┃ ┃ ┃ ┃
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┃各業態の ┃○系列別、商品別、地域別に細┃ ┃
┃主な特徴 ┃ 分化された多数の卸売業者の┃ ┃
┃ ┃ 存在 ┃ ┃
┃ ┃○多段階にわたる卸売取引 ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃
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┃各業態が ┃○小売業者とメーカーとの直接┃○円高の進展や海外への技術移┃
┃直面してい┃ 取引等の増加により、中小卸┃ 転の進展等により、海外生産┃
┃る状況等 ┃ 売業者の減少 ┃ 品の流入 ┃
┃ ┃○卸売業者の再編(二次・三次┃○大手小売業のバイイングパワ┃
┃ ┃ 卸売業者の系列化、業種別卸┃ ーの増大により、小売業に対┃
┃ ┃ の集約化等) ┃ する価格決定権の低下 ┃
┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃
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┃各業態 ┃■小口専門の広域配送物流セン┃■低価格商品の提供 ┃
┃における ┃ ターの設置等物流機能の強化┃○海外生産比率の引き上げ ┃
┃事業革新の┃■中小小売業者に対するリテー┃○小売業との直接取引等流通経┃
┃例 ┃ ルサポートの強化 ┃ 路の短略化 ┃
┃ ┃○販売情報の提供、棚割提案等┃○系列販売会社の再編・統合 ┃
┃ ┃■建値制やリベート等の商慣行┃○梱包の改善等物流の合理化 ┃
┃ ┃ の見直しに対応した取り組み┃■小売業との連携強化 ┃
┃ ┃■品ぞろえの一層の総合化、フ┃○PB商品の開発等製販同盟の┃
┃ ┃ ルライン一括供給体制の整備┃ 動き ┃
┃ ┃ ┃○QR、ECRの推進 ┃
┃ ┃ ┃○リテールサポートの強化 ┃
┃ ┃ ┃(棚割提案、系列店における新┃
┃ ┃ ┃ 規事業への取組み支援等) ┃
┃ ┃ ┃■オープン価格制への移行、リ┃
┃ ┃ ┃ ベート制の見直し ┃
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