急激な円高を憂慮し市場開放の徹底を求める

1995年3月8日

社団法人 経済団体連合会
会長 豊田 章一郎

日本商工会議所
会頭 稲葉 興作

日本経営者団体連盟
会長 永野 健

社団法人 経済同友会
代表幹事 速水 優


  1. 現在の為替水準は、わが国企業の適応力を大きく上回っており、しかも、過去に例がないほど急速なため、すでに、わが国経済の対応力の限界を超え、産業を圧迫している。このまま、円高と株式市場不振の悪循環が続くならば、景気回復の足かせとなり、わが国が国際的な責務を果たせないばかりか、雇用問題の深刻化など、経済そのものが破綻に瀕するおそれがある。経済のファンダメンタルズを反映した適正レートの回復に全力をあげる必要がある。

  2. 基軸通貨たるドルの信認回復のために、各国が従前に増して強力な政策協調と協調介入をタイムリーに実施すべく、各国首脳の協力を求めるべきである。

  3. わが国自らも、規制の撤廃・緩和を断行し、市場開放を徹底するとともに、阪神大震災の復興対策はもとより、公共投資基本計画630兆円の前倒しなど、従来の発想を超えたあらゆる政策を総動員して、内需拡大を図り、経常収支黒字の縮小を実現すべきである。


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