ISO(国際標準化機構)のSR(社会的責任)に関するワーキンググループの第4回総会が、1月29日(月)〜2月2日(金)オーストラリアのシドニーで開催されます。今回は、規格第2次案(WD2)に対して各国エキスパートから寄せられたコメントから主要論点を明らかにし、その合意に向けて議論を進めることになっています。
(1) 昨年5月の第3回総会では、規格の適用範囲、SRの定義、SRの課題分野とその記載方法などについて暫定的に合意するなど、規格の内容が徐々に詰ってきました。
(2) 8月末までの3ヵ月間、3つの規格策定グループ(TG4、5、6)が積み残された課題について原案をまとめ、編集委員会に提出しました。その後、編集委員会でWD2をとりまとめて各国にコメントを求めたところ、5000を超えるコメントが提出されました(WD1へのコメント数は2200)。
(3) この背景には、3つのTGに跨る重要課題について検討を深めるためにリスボン総会で設置されたリエゾン・タスク・グループが機能しなかったことがあります。また、実際に文章化することによって、各章の相互関係や矛盾などの問題も明らかになってきました。
(4) そこで、今回のシドニー総会では、今後の作業を進める上でエキスパートの合意が不可欠な、以下の10個の共通重要課題について集中的に討議することとなりました。
(5) さらにシドニー総会では、規格化の作業スケジュールを再考する予定です。当初、WD2の後に、各国国内委員会の投票にかけるコミッティ・ドラフトを作成する計画となっていました。しかし、規格内容が成熟していないことから、WD3を作成すべきことが指摘されています。ワーキンググループの議長団から、十分な審議時間を確保しつつ、2009年1月の規格発行予定が大幅に遅れることのないよう配慮したスケジュールが提案されることが期待されています。
(1) リスボン総会後のWD2の起案作業では、日本産業界エキスパートの深田静夫氏が第7章の構造を提案する暫定作業グループのリーダー、関正雄氏が第6章のSRイシューの起案グループのメンバーとして議論をリードしてきました。10個の共通重要課題は、従来から日本産業界が指摘してきた事項です。これまでの提案を踏まえて、積極的に発言していくこととしています。
(2) シドニー総会では、開会前日にワークショプを設けるなど、産業界グループ内の連携を一層強化しながら対応していく予定です。あわせて、アジア諸国と意見交換しながら、それらの国々の懸案事項などの把握にも努めることとしています。
(3) 日本経団連では、社会的責任経営部会のISO対応チームを中心に、具体的な提案をしながら、その作業をサポートしてきました。引き続き、皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。