さる9月26日〜30日、タイのバンコクで、ISO(国際標準化機構)のSR(社会的責任)に関するワーキンググループ(WG)第2回総会が開催されました。タイと日本の共同開催となった今回の総会には、54カ国、24国際機関から約350名(オブザーバー含む)が参加し、第1回総会からの懸案であったデザイン・スペシフィケーション(DS=設計仕様書、規格を策定する際の前提条件等を定めたもの)の合意に向け、活発な議論が行われました。
議論の結果、DSは無事合意に至り、さらにその内容は、日本産業界の考え方を概ね反映するものとなりました。特に、日本産業界が懸念している、第三者認証に繋がりかねないマネジメントシステム規格(MSS)の扱いについては、「適合性評価(第三者認証)を目的としない」「MSSとしない」との文言が、設計仕様書に盛り込まれました。
次回は来年5月〜6月頃、ポルトガルのリスボンで開催される予定です。今後はリスボン総会に向けて、新たに設置された3つの規格策定グループにおいて、規格の内容に関する議論が本格化することになります。日本産業界としては、MSS的要素を排除する一方で、途上国や中小企業にも役立つ、シンプルで実用的なガイダンス作りに引き続き尽力していきたいと考えております。引き続き、皆様のご支援、ご協力をお願いいたします。
総会の模様につきましては、10月12日に開催した企業行動委員会・社会貢献推進委員会合同会合において、専門家やオブザーバーからご報告いたしました。日本経団連会員企業で、当日配付した資料をご希望の方はご連絡下さい。