主要経済国ビジネス・フォーラム共同宣言

− ビジネスが問題解決に貢献できるよう、
気候変動の各国交渉者は、明確で予見可能な戦略にコミットすべき −

英文正文
2009年12月15日


主要経済国ビジネス・フォーラム(MEBF:the Major Economies Business Forum)#1 は、12月15日、コペンハーゲンにおいて、COP15における交渉の現状を評価するとともに、主要経済国フォーラム(MEF:the Major Economies Forum)の交渉プロセスがいかに国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の交渉プロセスを補完し得るかについて意見交換し、MEFやUNFCCCの交渉プロセスにおけるMEBFにとっての優先課題を議論するため、会合を開催した。

1 デンマーク産業連盟、国際商業会議所、ビジネスヨーロッパ、ドイツ産業連盟、インド産業連盟、ブラジル全国工業連盟、イタリア産業連盟、米国国際ビジネス評議会、中国新エネルギー商業会議所、フランス産業連盟、カナダ経営者評議会、英国産業連盟、米国商業会議所、日本経済団体連合会

国連気候変動枠組条約の下におけるポスト京都議定書の協定は、緩和、適応、技術、資金の分野における国際的な協調行動のための明確な枠組を与えるものでなければならない。また、気候変動のリスクに関する科学的な理解と整合的であるとともに、すべての国の共通だが差異ある責任とそれぞれの能力という原則に則った共有の長期ビジョンをベースとするものでなければならない。

ポスト京都議定書の協定は、すべての主要経済国を包含し、経済成長とエネルギー安全保障のための技術革新や投資を促進し、経済界の資源やコミットメントが最大限活用される仕組みを提供するものでなければならない。われわれは、気候変動に対し緩和・適応するための、このような協定の構築に向けた継続的な努力を支持する。新しい協定により、経済発展や経済の競争力、産業における競争条件の公平性を促進することが確保されることに、われわれは強い関心を有している。

われわれは、コペンハーゲンにおいて達する合意が、以上の点について交渉を前進させる土台を形成するであろうと考えている。経済界は、迅速な行動の開始、および、適応、緩和、技術、資金といった進展が必要な優先分野でのさらなる取り組み、の両面において、成功の鍵となる役割を担う。気候変動への対応は、数十年に亘る努力を要するため、短期・長期両方の行動に対する枠組を注意深く整備することが重要である。柔軟で、かつ、経済界による長期の貢献を極大化させるような枠組が望まれる。

MEBFは、よりコスト効率に優れ現実的で持続可能な解決策であるイノベーションや生産を拡大するためには、経済の健全性を回復させることが不可欠であることに合意した。したがって、現在進行中の気候変動交渉では、グローバルな市場、貿易、投資の中での実行可能性を踏まえ、可能な限り早期に、クリアで予見可能な目標と協調行動がさらに明確化されコミットされるべきである。また、MEFにおいては、引き続き、主要経済国がより広範な国際プロセスに対し付加価値を生み出すことができるよう、測定・報告・検証(MRV)や技術、官民連携を優先事項として位置付けるべきである。われわれは、ポスト京都議定書に関する交渉プロセスの進展に対応して、対話を継続し、以下の優先事項に関する提言をさらに精緻化させ、これをMEF加盟国および国連気候変動枠組条約(UNFCCC)と共有していくことで合意した。

以上

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