日本経団連では、1997年に京都議定書に先立って「環境自主行動計画」を策定し、産業・エネルギー転換部門のCO2排出削減に積極的に取り組み、着実な成果を上げている。産業界の温暖化対策は、製品の製造段階のみにとどまらず、企業内の物流部門やオフィス部門に広がり、さらに従業員を通じて国民運動の展開にまでつながりつつある。
そこで、今般、様々な分野での優れた温暖化対策を、より多くの企業へ広げ、地球温暖化防止に貢献するよう、一昨年に公表した事例集を改訂し、「地球温暖化防止対策事例集〜CO2排出削減900のヒント〜」を取りまとめた。
日本経団連としては、京都議定書の第一約束期間を目前に控え、環境自主行動計画を一層充実させ、地球温暖化防止に引き続き全力で取組んでいく。
地球温暖化防止対策事例集(2006年度改訂版)
〜CO2排出削減900のヒント〜 <PDF/120ページ/2.33MB>
分類 | 事例数 |
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1.工場等における対策 | 386 |
(1)工場 | (347) |
(2)建設現場 | (39) |
2.運輸部門における対策 | 182 |
(1)物流 | (120) |
(2)旅客 | (32) |
(3)営業車・社有車 | (30) |
3.業務部門における対策 | 148 |
(1)オフィス | (140) |
(2)商業施設等 | (8) |
4.民生部門(家庭、通勤)における対策 | 106 |
(1)省エネ型の家電、住宅等の提供 | (35) |
(2)国民への省エネ情報の提供 | (16) |
(3)従業員等への環境教育 | (39) |
(4)通勤、買い物等 | (16) |
5.森林及び吸収源対策 | 23 |
6.京都メカニズム | 22 |
7.技術開発ほか | 29 |
8.業界全体での取組み | 9 |
合計 | 905 |
■ | 工場における対策 | |||||||||||||||
事例 No 2 | 火力発電所からの排煙からCO2を取り除くため、○○発電所に排煙脱炭パイロットプラントを設置し、吸収液でCO2を回収する化学吸収法の研究開発を実施し、これまでに高効率なCO2分離回収技術を確立しており、今後更なる効率化に向けた研究を進めていく。 | 電力 | ||||||||||||||
24 | <業界全体での取組み> 廃プラ・廃タイヤ等を高炉等へ有効活用。鉄鋼業の集荷実績は以下のとおり。
| 鉄鋼 | ||||||||||||||
■ | 運輸部門における対策 | |||||||||||||||
399 | <業界全体での取組み> 製品輸送においてトラック・船舶の大型化、貨車・船舶への切り換え(モーダルシフト)を進めてCO2削減に努めている。輸送距離500km以上でのモーダルシフト化率は81.4%となっている。また、物流部門の一元化、工場倉庫の充実による消費地倉庫の集約化、他製紙企業、代理店・卸商、異業種との共同輸送、製品物流と調達資材物流との連携強化等を推進している。 | 製紙 | ||||||||||||||
■ | 業務部門(オフィス)における対策 | |||||||||||||||
601 | オフィスでの消費電力削減活動として、人事総務室で「消費電力管理マニュアル」と「消費電力削減ルール(不必要な箇所のスイッチオフ、休み時間の消灯…等)」を作成して、月々の消費実績を集計している。 | 商社 | ||||||||||||||
622 | <オフィスビルの環境配慮型設計> 新ビル建設にあたり、センサーで自動的に照明の制御を行う「インテリジェント照明」などによるエネルギー効率的な利用、「河川水を熱源とする地域冷暖房」をはじめとする自然エネルギーの積極的な利用、「水のリサイクル」などの資源の有効利用といった環境技術を導入。 | 電力 | ||||||||||||||
■ | 業務部門(商業施設)における対策 | |||||||||||||||
714 | <商業施設などへの電球形蛍光ランプ(無電極形)の普及> 電球に比べて消費電力が小さく、かつランプの交換頻度が少なくてすむ、省エネ性と経済性を併せ持つ電球形蛍光ランプを発売。従来の有電極方式と異なる無電極放電方式により、性能の劣化速度が小さく長寿命で、主としてランプ取替えが困難かつ経済性が要求される用途に展開。 | 電機電子機器製造 | ||||||||||||||
■ | 家庭における対策 | |||||||||||||||
765 | <エコドライブの啓発> 「エコドライブのすすめ」、「エコドライブのコツ」等の、エコドライブ啓発パンフレットを発行し、販売店等を通じて、自動車ユーザーに呼びかけた。 | 自動車製造 | ||||||||||||||
773 | <環境家計簿等を通じた従業員教育> グループ会社の従業員と家族が参加し、家庭や地域社会で積極的に環境活動にかかわり、環境に配慮したライフスタイルを実現する「地球を愛する市民活動(LE活動)」を展開。環境配慮型ライフスタイル調査によりエコライフを推進するほか、環境家計簿活動、エコバック推進運動などを実施。 | 電機電子機器製造 | ||||||||||||||
■ | 森林及び吸収源対策 | |||||||||||||||
823 | <業界全体での取組み> 鉄鋼業界では、30年来、各製鉄所において所構内および周辺の緑化を推進。全国の高炉事業所の緑地面積は合計で1,500ha程度(東京ドーム321個分)。
| 鉄鋼 | ||||||||||||||
836 | 名刺、パンフレット、CSRレポート等に国産の間伐材を使用。 | 保険 | ||||||||||||||
■ | 京都メカニズム | |||||||||||||||
846 | <業界全体での取組み> 鉄鋼連盟では
| 鉄鋼 |