日米安全保障産業フォーラム(ＩＦＳＥＣ)共同宣言について

１．ＩＦＳＥＣについて

(1) 設立経緯

冷戦後のアジア地域における平和・安定の実現に向け、効果的な日米防衛協力を推進するよう、両国政府間の合意を受け、日米の防衛産業間の対話の場として、97年1月に設置

(2) 目　的

• 日米防衛装備協力の推進に向けた日米防衛産業界の対話の推進
• 防衛庁と米国国防省に対する産業側の非公式なアドバイザリーグループ

(3) 概　要

• 議長

  日本側：	前沢淳一／三菱重工業常務取締役(日本経団連防衛生産委員会総合部会長)
  米国側：	スチュワート・トムソン／ボーイング副社長

  
  
• 参加企業

  日本側：	主要防衛関連企業１２社
  米国側：	８社

  
  
• 事務局

  日本側：	日本経団連防衛生産委員会
  米国側：	ＮＤＩＡ（National Defense Industrial Association）

  
  
• 活動状況

  1997年 1月	第１回ＩＦＳＥＣ日米共同会合
  1997年10月	第２回ＩＦＳＥＣ日米共同会合(共同宣言(初版)を策定)
  2002年12月	ＩＦＳＥＣ日米共同宣言を改訂
  ・	IFSEC Joint Report: Revised US-Japan Statement of Mutual Interests
  ・	日米安全保障産業フォーラム(ＩＦＳＥＣ)共同宣言 日米防衛産業界の関心事項(仮訳)
  2003年 2月	Ｓ＆ＴＦ(日米当局の装備・技術定期協議)において報告(予定)

２．ＩＦＳＥＣ共同宣言について

(1) 97年10月のＩＦＳＥＣ共同宣言(初版概要)

• 装備、技術協力における対話の拡大 ・技術移転に対するより前向きな取組み
• 日本の輸出管理政策のより柔軟な運用
• 知的財産権の保護のためのガイドラインの明確化 など

(2) 今回の改訂

[1] 日米防衛が直面する状況の変化

• 外部事変：
  北朝鮮のテポドンミサイルの発射、同時多発テロの発生など
• 日米協力：
  日米防衛協力のためのガイドラインの策定(97年)、日米防衛間の戦略的対話の場の設置、Ｓ＆ＴＦの活動範囲の拡大
• 防衛産業の状況：
  世界に拡散する民生技術への依存の増大、技術の拡散や防衛力の変化の現状に適応しつつある政府の調達制度 など

[2] 日米政府への提言

• 日米防衛産業間の将来の装備、技術協力に関するより開かれた対話に向けた環境整備(ＭＯＵ(了解覚書)の締結 等)
• 米国政府における装備品の情報開示、輸出ライセンスの効率的な手続の実施
• 日本政府における武器輸出管理政策の柔軟な運用
• 防衛プログラムにおける知的財産権の保護に関する合意の締結、民間における軍用派生技術の知的所有権確保のための明確な基準の策定