[経団連] [意見書] [ 目次 ]

新たな規制改革推進3か年計画の策定に望む

4.流通分野


  1. 大規模小売店舗立地法施行規則の見直し(届出書類・添付書類の簡素化等)及び弾力的運用(説明会の公告方法として日刊紙への折り込みチラシの容認の徹底)
  2. 規制改革要望(2000年10月17日)

    1. 届出書類の部数等に関しては、旧大店法のように「写しの提出」の規定を施行規則に設け、合理的な範囲に限定すべきである。内容上の運用を都道府県に委ねるとしても、形式上の問題については、行政手続の公正・透明性確保の観点から規定すべきである。都道府県によっては、膨大な数(30〜50)の副(写し)を都道府県のみならず商工会議所・商工会等へも提出するよう、求めている事例が見られる。
    2. 都道府県の協力が得られない場合、あるいは、公報や広報紙の締め切り等の事情により本紙に掲載できない場合、多くの都道府県では、日刊新聞紙への掲載が求められている。公告方法として、日刊紙への折り込みチラシ等による方法を柔軟に認めるべきである。

    所管官庁
    経済産業省

    担当課等
    産業政策局流通産業課

    内外からの規制緩和要望等に対する検討状況(中間公表)

    □措置済み・措置予定  □検討中  ■措置困難  □その他  □記載なし

    1. 届出書類の提出部数等については、都道府県が大店立地法の運用に必要な範囲で定めているものと認識している。国としては、産業構造審議会流通部会・中小企業政策審議会流通小委員会合同会議が大店立地法の「指針」の原案と併せて答申した「指針(案)の策定に当たって」において「出店者の負担という観点からは、手続負担の軽減を図ることにも十分配慮が払われるべきである」と述べていることも踏まえ、法が適正に運用されるよう、引き続き都道府県の運用を注視してまいる考え。このため、経済本省及び各経済局に設置した「大店立地法相談室」において、事業者や都道府県等からの相談受付や情報提供等を引き続き行ってまいりたい。
    2. 説明会開催の公告方法に関して、公報等への掲載又は日刊新聞紙への掲載以外の方法については、都道府県が柔軟に認めることができることとなっており、地域の実情に応じて都道府県が適切な方法を提示することとなると考えている。

    中間公表に対する評価と再要望

    1. 大店立地法の適正運用に向け、経済本省及び各経済局に設置された「大店立地法相談室」が引き続きその機能を果たすとともに、必要に応じて、指導・勧告等の適切な処置が講じられることを要望する。
    2. 届出書類の提出部数等については、昨年10月の経団連要望での指摘事例等は、大店立地法の運用に必要な範囲を超えていると思われる。引き続き都道府県の運用を注視するとともに、かかる事例が散見される場合には、出店者への負担を徒に増大させることのないよう、「写しの提出」の規定を設ける等、施行規則の改正も含め対応を検討されたい。
    3. 説明会開催の公告方法に関しては、都道府県によっては、施行規則に明記されていないことを理由として、日刊紙への折り込みチラシ等による方法が認められない場合がある。「大規模小売店舗立地法の解説」(平成12年5月、通産省)の趣旨をより徹底するとともに、必要に応じ、「公共的な施設への掲示、日刊新聞紙への折り込みチラシ等」を施行規則に明示する等、施行規則の改正も含め対応を検討されたい。


  3. 家庭向け在宅健康管理機器に関する規制緩和
  4. 規制改革要望(2000年10月17日)

    1. 自動血圧計や尿糖検査機などの生活習慣病の要望又は進行防止を図ることを目的とした在宅健康管理機器については、品目ごとの承認を要しない医療用具とするか、少なくとも「家庭」向け医療用具としての申請を認める。
    2. 上記の在宅健康管理機器については、販売業の届け出を要しない医療用具とするか、仮に「医家」向けと製造承認されたものでも、販売先が家庭向けの場合は、販売業の届出のみで足りることを明確にする。

    所管官庁
    厚生労働省

    担当課等
    医薬局審査管理課

    内外からの規制緩和要望等に対する検討状況(中間公表)

    (1)
    □措置済み・措置予定  □検討中  ■措置困難  □その他  □記載なし

    自動血圧計や尿糖検査機は疾病の判断に用いる機器であり、

    1. 的確に診断できるものでなければならないこと、
    2. 不適切な使用方法により疾病を隠蔽する可能性があること、
    3. 採血等を伴い感染等の危険性があるものもあること
    などから、医師の指示の下に使う必要がある医療用具であり、これら医療用具を家庭向け医療用具として承認することは困難である。

    (2)
    □措置済み・措置予定  □検討中  □措置困難  ■その他  □記載なし

    これら医家向け医療用具については、医師の指示の下に使用する必要があると考えているが、医家向けであっても販売先が一般消費者のみに限定される場合は、都道府県知事への届出は必要であるが販売管理者を置く必要が無いことが、薬事法施行規則第42条の2第4項に規定されており、明確になっている。

    中間公表に対する評価と再要望

    1. 尿糖検査機は未だ普及段階とは言えないものの、自動血圧計は1999年度の国内出荷数が220万台に及ぶと推計され、家電量販店で日常的に販売されており、使用方法や数値の判定に関する知識も国民に広く普及していると考えられる。このように、家庭用の医療器具として一般化したものについては、順次家庭向け医療器具として承認すべきである。
    2. 都道府県所轄部局担当者の中には、「医家向け医療用具として承認された製品を販売する業者は(販売先に係わらず)営業所ごとに販売管理者を置かねばならない」と解釈する者もいる。薬事法施行規則第42条の2第4項の趣旨を周知徹底されたい。


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