[経団連] [意見書]

日墨自由貿易協定締結に向けた交渉の早期開始を勧告する共同声明

英文正文


第23回日本メキシコ経済協議会

2000年4月10日
於 メキシコ・シティ

  1.  メキシコ国際産業連盟(COMCE)と経団連は、2000年4月10日(月)、メキシコ・シティにおいて、メキシコ側より120名、日本側より70名の企業関係者の参加を得て、第23回日本メキシコ経済協議会を開催した。このなかで両代表団は、日墨自由貿易協定の可能性とメリットについて議論した。

  2.  両代表団は、関税撤廃のみならず投資、政府調達、アンチダンピング、知的財産権等に関するルール、有効な紛争処理メカニズムを備えた包括的な自由貿易協定の締結を前提とする議論を行なった。熱心な意見交換を通じて、双方は以下の点を再確認した。

     第一に、自由貿易協定は、両国間の貿易関係を促進するであろう。特に電機電子製品および部品の日本からメキシコへの輸出について、この効果が顕著と思われる。

     第二に、自由貿易協定は、日本からメキシコへの投資の拡大を促すであろう。日本の投資家は、メキシコでの生産用に日本から輸入する部品にかかる関税の撤廃のメリットを享受できる。この観点からは、投資環境の実質的な改善につながるような投資促進・保護のルールの構築も重要である。

     第三に、自由貿易協定は、日本企業に対しNAFTAおよびEU域内の競合企業とコスト競争力の面で平等な競争条件を保証することにより、メキシコにおけるインフラ・プロジェクトへの参加を促進するであろう。

  3.  以上のような観点から、メキシコ側および日本側代表団は、両国政府間で進められている投資協定交渉を歓迎するとともに、同協定が特に投資許可時の内国民待遇やあらゆる種類のパフォーマンス要求(例:現地調達率要求、技術移転要求等)の禁止を含む真に効果的な協定となることへの期待を表明した。

     さらに、両代表団は、日墨自由貿易協定交渉の早期開始に向けたコンセンサスの形成を強く勧告することを確認した。

以 上

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