経団連タイムス No.3070 (2012年1月19日)

米倉会長記者会見

−欧州債務危機など


経団連の米倉弘昌会長は16日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

欧州債務危機について米倉会長は、今後の世界経済を下押しする最大のリスク要因であると指摘したうえで、欧州の債券市場・金融市場における混乱による実体経済への影響に懸念を示した。また、昨年の首脳会議での合意を踏まえ、ユーロ圏各国が責任を持って財政健全化の取り組みを進めていく必要があると述べた。さらに、日本にとっても、決して対岸の火事ではなく、社会保障と税財政一体改革を通じ、財政規律強化への固い意思を国際社会に明示する必要があると語った。

社会保障と税財政の一体改革について米倉会長は、国会議員の定数削減や公務員給与の見直しなどは必要だが、それが実現できないことを理由に社会保障と税財政の一体改革を遅らせるべきではないと指摘した。

イラン原油の輸入削減について米倉会長は、企業は、他の輸入先・取引先を見いだすなど、リスク回避のための努力が必要になると述べた。また、極めて深刻な事態に発展する様相を示さない限り、原油価格への影響は最小限に止まるとの見方を示した。

【社会広報本部】
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