日本経団連が4月13日、公表した提言「豊かで活力ある国民生活を目指して~経団連成長戦略2010」(4月22日号既報)について、今号では税・財政・社会保障の一体改革についてそれぞれポイントを紹介する。
これま釈�蓿繙就�粮㏍芍��轣蛹≒鳫�笏蜿遐�竚癈鷭∂焜聨纃瘟赧漓�籬�㏍聽轣蛹就粭聰晃絏娯聰原聰更聰羃聰絨号羆高絛⊂桿轣蛹Γ蔚飴頏阡繝�籟鹿畩戦略の実現にあたっては、新たな財政措置が必要となる。また、綻びが生じている社会保障制度の再構築や少子化対策の推進によって、国民の将来不安を解消し、釈�蓿繙就�粮㏍芍��轣蛹≒鳫�笏蜿遐�竚癈鷭∂焜聨纃瘟赧漓�籬�㏍聽轣蛹就後皹盥瘁皹瘁禊竇甍竅盞⊂桿轣蛹Γ蔚飴頏阡繝�籟鹿畩へ結び付けていく取り組みも欠くことができない。
しかし、国・地方を通じた債務残高が860兆円を超えるなど、危機的状況にあるわが国財政の現状を放置したままでは、こうした要請に応えることは難しい。加えて、子ども手当の満額支給、基礎年金国庫負担2分の1の恒久財源確保、社会保障給付費の自然増など歳出拡大が見込まれるなか、2011年度の予算編成は極めて厳しい。財政を安定的に支える歳入構造への転換を早期に図るとともに、成長を通じて歳入を増やしていくための取り組みを進めるべきである。
そのためにも、これらを包括的にとらえた財政健全化の道筋をつけることが求められる。具体的には、プライマリーバランスの黒字化を中間目標に、利払い費を含む財政収支の改善を図り、債務残高対GDP比の安定的引き下げを長期的に目指すとともに、これを制度的に担保するため「歳入歳出改革法」(仮称)を制定すべきである。
現役世代の保険料負担に過度に依存してきた社会保障制度を高齢社会のなかでも持続可能なものとし、国民の将来不安を解消することが成長を促すとの観点から、自助・共助・公助のバランスを念頭に置きつつ、抜本的に制度を再構築していくことが必要である。同時に、縦割り行政の弊害を排除した制度横断的な改革も欠かすことができない。
こうした観点から、当面は、公費投入割合の拡充を目指した高齢者医療制度改革、基礎年金国庫負担割合の2分の1を賄う恒久財源の確保、待機児童の解消やサービスの拡充を目指した保育制度の抜本改革等に取り組むべきである。また、中長期的には、雇用の多様化・流動化に即応したセーフティーネットの充実・強化に向けて、非正規労働者への社会保険の適用範囲の拡大、職業訓練中に生活を保障する制度の創設、能力開発の機会の少ない若年者・非正規労働者に対する職業訓練機会の保障等が求められる。
消費・所得・資産のバランスの取れた税体系の構築を目指すことを前提に、社会保障給付をはじめとする中長期的な歳出の増大に耐え得るよう、一刻も早い消費税率の引き上げ、各種控除の見直し・給付付き税額控除の導入などによる所得税の基幹税としての機能回復、法人実効税率の早期引き下げなどを一体的に講じることが求められる。
消費税率については、まずは、2011年度以降、段階的に少なくとも10%まで(例えば毎年2%ずつ)引き上げ、さらに2020年代半ばまでに10%台後半ないしはそれ以上まで引き上げることが必要となる。あわせて、消費税率が10%以上となった時点において、逆進性対策(低中所得者に対し、消費税率引き上げ相当額を定額で還付)を講じるべきである。
法人税については、世界各国において法人税率引き下げ競争が進められているなかで、成長戦略の必須の柱として、法人実効税率を早期に引き下げる(現行40%→30%)べきである。
最後に、セーフティーネットを真に必要とされる人に対して、適切かつ効率的に給付するとともに、公平かつ適正な所得の把握を行う観点から、住民票コード、あるいは社会保障番号等を活用し、社会保障や納税等に利用できる番号制度を早期に導入すべきである。