日本経団連の御手洗冨士夫会長は9月28日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。
直近の為替相場の動向について問われた御手洗会長は、一連の財務大臣の発言を聞く限り、為替政策が大きく変わったとは思われないとの見解を示した。また、為替水準については、「経済界としては、為替水準が安定していることが最も重要だと考えている」と語った。
続いて、G20首脳会議について、経済のグローバル化に対応し、新興国や資源国も含めたG20で世界経済が直面する諸課題に対応していくこととなったことを歓迎すると述べた。一方で、G8についても、経済問題のみならず、国際政治・安全保障について議論し、国際的なコンセンサスづくりに貢献する場であり、存続意義は変わらないとの認識を示した。
さらに、新たに自民党総裁に選出された谷垣氏について、御手洗会長は「谷垣氏は経験豊富で優れた政治家だと思う」と述べ、自民党に対する期待としては、「一致団結して、党の再生に努めてほしい。党運営で改善すべき点は改善し、政治理念と政策の方向性を国民に示して、その上で国会において、与党と建設的な政策論議を行ってもらいたい」と語った。