スティグソン事務総長(左)と大久保会長 |
自然保護協議会の大久保尚武会長は8日、東京・大手町の経団連会館で、来日中のビヨン・スティグソンWBCSD(持続可能な発展のための世界経済人会議)事務総長らの表敬訪問を受け、生物多様性問題をめぐって意見交換を行った。
当日、スティグソン事務総長から、来年名古屋で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)におけるWBCSD、日本経団連、および国際自然保護連合(IUCN)との共同事業として、「ビジネスと生態系の日」開催・運営の提案があった。
これに対して大久保会長は提案を歓迎し、共同事業として前向きに取り組んでいきたいと答えた。また、大久保会長は、同事業の実施にあたっては、生態系の価値を経済的に評価するという試みや、生物多様性の保全に経済的手法を活用するという考え方について、どのようなスタンスで対応するかが課題となると指摘した。
最後に、スティグソン事務総長は、「ビジネスと生態系の日」の目的は経済界のスタンスについて結論を出すことではないため、さらに意見交換を重ねつつ、COP10において経済界から効果的な情報発信を行えるよう努力したいとの意向を示した。