日本経団連タイムス No.2959 (2009年7月16日)

スティグソンWBCSD事務総長との懇談会開く


日本経団連は2日、東京・大手町の経団連会館で、ビヨン・スティグソンWBCSD(持続可能な発展のための世界経済人会議)事務総長と日本のWBCSD理事会メンバーとの昼食懇談会を開催した。懇談会には、豊田章一郎日本経団連名誉会長(WBCSD副会長)、鮫島章男日本経団連環境安全委員会共同委員長、小林善光三菱化学社長、桝本晃章日本経団連環境安全委員会アドバイザーらが出席し、気候変動問題について意見交換を行った。

まず、豊田名誉会長から、「環境問題に尽力された平岩外四名誉会長の跡を継ぎ、今日まで日本経団連は積極的に問題に取り組んでおり、今後もWBCSDと協力していきたい」と開会あいさつがあった。

その後、スティグソン事務総長が、開発、エネルギーと気候、生態系等、WBCSDの活動の中心的分野について説明し、持続可能な発展に向けて産業界が果たす役割の重要性を強調した。

続く意見交換では、渡邉浩之トヨタ自動車技監から、「地球温暖化防止のためには米国や中国等の参加が不可欠である」との発言があった。

これについてスティグソン事務総長は、「中国は地球の温暖化防止というより、エネルギー安全保障上および食糧安全保障上の懸念等から、低炭素社会の実現に向けて行動をとろうとしている」と説明があった。

日本が先月公表した中期目標については、小林社長から、「05年比マイナス15%はCDM等を含まない国内の削減策だけによるものであり、高い目標である」との見解が示された。

また、日本の役割について、鮫島委員長は、「日本は温暖化防止のための革新的技術の開発において貢献すべきである」と述べた。

【環境本部】
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