日本経団連タイムス No.2956 (2009年6月25日)

御手洗会長記者会見


日本経団連の御手洗冨士夫会長は22日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。

景気の現状と見通しについて問われた御手洗会長は、「アジア向けの輸出や生産に、下げ止まりから持ち直しの動きが見られる」と言及。しかし、雇用情勢の改善に結び付くまでにはかなりの時間がかかるとし、景気の先行きについては予断を許さないと述べた。

また、『骨太の方針2009』については、まず「明るい将来展望が国民に示されることを期待する」とした。さらに、持続可能な社会保障制度の確立と財政健全化を実現するためには、安定財源を確保する必要があり、そのための消費税の引き上げは避けられない、との見解を示した。

ポスト京都議定書に関しては、「政府が公表した日本の中期目標は非常に厳しいものと受け止めている」と述べた上で、産業界としては、さらなる技術開発とその普及等を通じて、地球規模の温暖化対策に最大限貢献していくとの決意を示した。他方、政府に求められるものとして、(1)民生・運輸部門における省エネ製品の普及に向けた取り組みを強化すること(2)すべての主要排出国がエネルギー効率改善などの義務を負う枠組みづくりと公平な国際競争条件の確保を実現すべく、国際交渉を行うこと――を挙げた。

【社会広報本部】
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