日本経団連の御手洗冨士夫会長は11日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。
プーチン・ロシア首相の来日について問われた御手洗会長は、ロシアは資源エネルギー開発やインフラ関連のプロジェクトに関し、大きなポテンシャルを有していると指摘。こうした分野を中心に、日ロ経済関係の進展が期待できるとの認識を示した上で、翌12日開催の会合では、日ロ経済交流を一層拡大するための方策について、プーチン首相と意見交換を行いたいとの意向を示した。
ポスト京都議定書については、温暖化防止は地球規模の課題であり、すべての主要排出国が参加する必要があると強調。CO2排出削減目標は、各国の事情を踏まえ、国際的な公平性が担保されなければならないと指摘した上で、中期目標検討委員会が示した6つの選択肢の中では、1番目(限界削減費用が欧米と同等)が合理的だとの考えを示した。
また、柏崎刈羽原子力発電所の再開については、「地球温暖化対策や電力の安定供給の観点から、歓迎したい。昨年夏に復旧状況を視察した折、多くの方が安全確保に向け懸命に努めておられる姿に感銘を受けた」と述べるとともに、地元住民の理解についても、首都圏の電力ユーザーとして感謝の念を表したいと語った。