日本経団連タイムス No.2929 (2008年11月20日)

第63回全労委連絡協議会総会開く

−永年勤続委員を表彰/公労使が3議題を審議


第63回全国労働委員会連絡協議会総会が6、7の両日、都内で開催された。

総会本会議に先立ち、使用者側の委員による打合会が5日に開催され、日本経団連労働法規委員会の三浦惺委員長のあいさつの後、永年(15年、10年)にわたり労働委員を務めている使用者側委員に対し、日本経団連から感謝状・記念品を贈呈。続いて、各議題の発言内容について討議が行われた。

今年は例年以上に活発な意見交換が行われ、「社会環境や雇用環境の変化に伴い、グループ企業の親会社や派遣を受け入れている企業の使用者性を問われる事件が増えている。しかし、それらの被申立人はそもそも使用者であるとは認識しておらず、和解に応じることが使用者性を認めることにつながるとの考えから、和解による解決を困難にしている」「申立人の中には、到底受け入れることのできない条件を出してくる者もいる。和解の相場観を示すためにも、事例集をつくったらどうか」など、中央労働委員会、各都道府県労働委員会の委員からそれぞれの実情を踏まえた多くの意見が出された。

使用者委員連絡会議総会も

その後、第9回全国労働委員会使用者委員連絡会議総会が開催された。事務局から活動経過について報告があり、今後の活動方針についての審議を行った。

全国労働委員会連絡協議会総会本会議1日目の午前中は、菅野和夫全労委協議会会長(中労委会長)、舛添要一厚生労働大臣のあいさつに続き、運営委員長ならびに事務局長による報告、永年勤続委員に対する表彰が行われた。その後、2日目の午前中まで各議題について公労使の委員による審議が行われた。

2日間にわたって討議された議題および使用者側の副議長、各議題の意見発表・場内発言者、永年勤続表彰の使用者委員は次のとおり(敬称略)。

〔議題〕

第1議題「地方公共団体の外郭団体等にかかる集団的労使紛争の取扱いについて」
第2議題「不当労働行為事件審査における都道府県労委と中労委の役割分担について(とくに全国的に重要な問題に係る事件の中労委優先管轄の在り方について)」
第3議題「和解の現状と今後の課題について」

〔副議長〕

第1議題、第2議題=町田久(群馬)、第3議題=稲庭正信(東京)

〔意見発表者・場内発言者〕

第1議題=栗原敏郎(神奈川)、饒波正博(沖縄)、安藤元二(和歌山)
第2議題=平野忠昭(山口)、杉山幸一(中央労働委員会)、中野耕三(香川)
第3議題=久保幸夫(三重)、示野一雄(北海道)、藤城亨(京都)

〔永年勤続使用者委員〕12名

〈15年〉
辺津守男(青森)、稲庭正信(東京)、廣瀬一輝(滋賀)

〈10年〉
杉山幸一(中央労働委員会)、加藤豊太郎(中央労働委員会)、吉田幸一(岩手)、町田久(群馬)、金重淳一(千葉)、小濱隆嗣(京都)、渡辺泰方(高知)、青山祐二(佐賀)、鶴田徹(佐賀)

【労政第二本部労働基準担当】
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