日本経団連タイムス No.2912 (2008年7月10日)

御手洗会長記者会見


日本経団連の御手洗冨士夫会長は7日、東京・大手町の経団連会館で会長・副会長会議後に記者会見を行った。

世界経済・米国経済の動向について問われた御手洗会長は、先進国の景気が減速する中、ドル安や新興国における資源需要の急激な高まりから世界的なインフレ傾向が顕著になってきていると指摘。サブプライムローン問題が完全に解決していないため、年初には米国経済の回復を年後半と見ていたが、減速が長引く可能性があるとの見解を示した。

7日に開幕した北海道洞爺湖サミットについては、地球温暖化問題はもとより、世界的な資源インフレ、アフリカ問題や北朝鮮の核・拉致問題などグローバルな課題について踏み込んだ議論を行い、世界に向けて明確なメッセージを発信してほしいとの期待を示した。

また、日雇い派遣の見直しに関して、まず、法令順守を徹底することが重要であると語った上で、規律の見直しを行うにあたっては、日雇い派遣の対象となる仕事の内容をよく分析し、労使の意見に耳を傾けながら、慎重に議論すべきであると指摘。一律の禁止は雇用機会の減少につながるおそれがあるとの見解を示した。

【社会第一本部広報担当】
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