「組織内で上に立つ人間は、他人に感謝ができる。そのことによってたくさんの応援団を得られるようになる。ぜひそうあってほしい」――。15、16の両日、JR東日本総合研修センター(福島県白河市)で開催した日本経団連グリーンフォーラム2月合宿講座の閉会に際して、講師を務める関島康雄アドバイザーは参加者に向けて激励の言葉を贈った。
2日目となる16日は、事前に参加者一人ひとりが今年度の各講座で学んだことを「行動計画表」としてまとめ、さらにそれを受けて策定した「100日プラン」を持ち寄り、各グループで討議、意見交換を行い、最後にグループの代表者が全員の前で発表した。
討議にあたって関島講師は、「抽象論を避け、具体的にイメージができるプランにしてほしい。大切なことは100日プランを達成してうれしいのか、またその可能性がどのくらいあるのかをポジティブに考えること。1年間で学んだことをどのように使うのか考え、職場が変わっても使えるような計画をつくっておくこと」などと述べた。特に、具体的なターゲットと計画達成時のインセンティブは全員の共通項であり、多くの意見を取り入れるよう指摘があった。
行動計画表は、今年度のすべての講義を振り返り、(1)職業人として役立ちそうな知恵(2)会社や組織の業績を向上させるために役立つもの(3)個人生活上、また会社生活上で従来と行動を変えなければいけない点(4)アクションプランをつくる上で優先順位の高いもの(5)現状を変えるために伝えたいメッセージをよく示す物語、イメージ、シンボル(6)自分らしい行動計画(100日プラン)の策定――をしたものである。その中で「100日プラン」は、目標を定め、第1日目にすること、第1週にやり終えること、30日以内に完了すること、60日以内に完了すること、99日までに完了すること、100日目にすることという区切りとなる日やその期間の行動計画を立て、それをいかに担保するのかを会社と個人の生活両面から思慮したものである。
各グループの代表者からは、「組織の変革は一人ではできないので、強い組織をつくるための計画にしたい」「家族にも十分な理解が得られるものにしたい」「いまこそが自分自身の転機であることを認識し、今後も学習を続けたい」「前例踏襲ではなく、プロになるために現状を見直して変革していく」「経営者として部門をリードしていくことを考えたい」など、意欲的な内容に満ちた発表が行われた。最後に、関島講師から講評があり、2月講座を終えた。
第2期の日本経団連グリーンフォーラムは、3月14日の修了式で、今年度の日程を終了する(第1日の模様は前号既報)。