日本経団連タイムス No.2886 (2007年12月13日)

ファーブル仏対仏投資庁長官と懇談

−日・EU経済連携協定推進で一致


日本経団連の佐々木元ヨーロッパ地域委員会共同委員長は11月14日、東京・大手町の経団連会館でフランスのフィリップ・ファーブル対仏投資庁長官と懇談した。

冒頭、佐々木共同委員長は、フランスには400社に上る日本企業が約600の拠点を設けて活動していることを紹介した上で、今年6月に発効した日仏社会保障協定、12月1日に改発効の日仏租税条約(改正議定書)による日仏間の投資交流の一層の促進に期待を表明した。また、日仏、日欧経済関係をさらに発展させるためには、日・EU間の経済連携協定(EPA)の締結に向けて、産学官の共同研究を開始すべきであるとの日本経団連の考え方を説明した。

フランスでは新大統領の下で改革が進行中/ファーブル長官が強調

これに対し、ファーブル長官は、フランスではサルコジ新大統領の下、(1)超過勤務手当に対する所得税の非課税化と社会保険料の軽減(2)研究開発促進税制の拡充(3)日曜日営業の法制化――などの改革が進められており、これらはフランス経済の活性化と投資環境の改善に資するものであるとした。また、日・EU間のEPAについては、(1)日・EU双方にとって恩恵の大きいアプローチである(2)日・EUは価値観を共有している(3)日・EUは新興国に対して知的財産権の保護等の面で同様の課題を抱えている――とした上で、欧州の産業連盟であるビジネス・ヨーロッパやフランス経団連など欧州の経済団体にも積極的に働き掛けるべきであるとした。さらに、EUが韓国との間で自由貿易協定(FTA)交渉を進めていることに言及、アジアにおける最大のパートナーの一つである日本とそれができない理由はないとして、具体化に強い関心を示した。

【国際第一本部欧州・ロシア担当】
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