日本経団連タイムス No.2883 (2007年11月15日)

ポハンバ・ナミビア大統領と懇談

−さらに友情と連携強化を/ポハンバ大統領、日本からの投資に期待示す


日本経団連は10月17日、東京・大手町の経団連会館で、ヒフィケプニェ・ポハンバ・ナミビア共和国大統領との懇談会を開催した。ナミビアからは、ポハンバ大統領のほかハウシク外務大臣、アマディラ財務大臣、カパンダ公共事業・運輸・通信大臣らが、日本経団連からは坂根正弘サブサハラ地域委員長らが出席した。
懇談会におけるポハンバ大統領の発言要旨は次のとおり。

日本は世界で最も強い経済力を持った国の一つであり、わが国が日本と経済協力を推進することは非常に重要である。今回の訪日によってこれまで両国民の間で長く培われてきた友情と連帯がさらに強化されるよう期待している。独立以来17年が経過し、ナミビアは安定した民主的国家になった。法の支配も尊重されている。われわれは良き統治、説明責任、正直であるということに専心している。良き統治とは、政府、市民社会、民間部門から構成される強力なパートナーシップによって利用可能な資源を最適化し、革新的アプローチを取りながら、社会、経済的改革を実現していくことである。政府は効果的な公共サービスを担保するため常に努力している。これらの努力の一環として、政府は透明性と説明責任を担保すべく政府の諸機関、国営企業、行政組織にさまざまな機構を導入した。また政府は汚職防止委員会を設立し、腐敗と戦う枠組みも構築している。

投資推進のため、ナミビアは魅力的な財政的、非財政的インセンティブを設けている。1993年の外国投資法、95年の輸出加工区法に基づき、外国人投資家は経済のあらゆる部門への参加が認められている。さらに、いかなる投資、建物、プラント設備、機械も外国投資法により保護されている。ナミビアは外国人投資家が、資本、ロイヤリティー、配当、利益を希望する目的地に無制限に送金することを認めている。ナミビアは安定したマクロ経済、財政政策の環境を誇っている。2年前、初めてソブリン債の信用格付けを取得した。その結果、今日、アフリカ諸国の中でもマクロ経済ファンダメンタルが安定した国、低リスクの投資先として認知されている。

今回の訪日の目的は、ナミビアが経済のさまざまな部門で多くの投資機会を提供できることを示し、日本からの投資を検討してもらうことである。両国の貿易額はわずか4300万ドルにとどまっている。今後はこれを、どんどん増加させていきたい。ナミビアには鉱業、エネルギー、発電、食品加工、ダイヤモンドの切削研磨、製造業、医薬品、繊維、電子加工組み立て、観光などの分野で魅力的な投資機会が待っている。

10月31日、11月1日の両日、首都ウィントフックにおいて「ナミビア国際投資会議」が開催される。わが国の戦略的分野の48の具体的プロジェクトを推進することが会議の目的である。これらのプロジェクトは、地方や地域の経済成長に潜在的に影響を与え得るとして認定されたものである。この機会に日本の投資家にナミビア経済に一層の関心を持っていただければと思う。

【国際第二本部中南米・中東・アフリカ担当】
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