日本経団連タイムス No.2859 (2007年5月17日)

プロディ・イタリア首相と御手洗会長が懇談

−経済関係強化などで意見交換


日本経団連の御手洗冨士夫会長は4月17日、東京・大手町の経団連会館でロマーノ・プロディ・イタリア共和国首相と懇談した。懇談の概要は以下の通り。

〈経済関係強化と社会保障協定締結〉

プロディ首相は、まず今年3月から7月にかけて日本で開催されているイタリア紹介行事「イタリアの春」に対する日本経団連の協力に謝意を表明するとともに、産業・技術分野での日本との協力に期待を示した。また、日本を含めたアジアから直接投資を誘致したいとして、港湾設備の拡充などの施策を準備していることなどを紹介した。
これに対し、御手洗会長は、「イタリアの春」が両国関係の幅を広げ、厚みを増す上で重要な契機となることを期待すると述べた。また、投資環境の整備について、両国関係の強化につながるものとして大変心強いとした。さらに、日本とイタリアはG8メンバーでありながら、日本の貿易総額に占めるイタリアの割合は1%強にすぎず、拡大の余地は大きいと指摘。加えて、投資環境改善の課題の1つとして、社会保障協定の締結の重要性を強調し、イタリアに進出している日本企業にメリットがあるだけでなく、イタリアにとっても日本企業の誘致促進の点で有益であるとした。
これに対しプロディ首相は、準備作業を進めており、関心も払っているところであり、多少の技術的な問題はあるが、イタリアに進出する企業にとって重い負担となっているのであれば、できるだけ早く解決したいとの意向を示した。

〈地球温暖化への対応等〉

プロディ首相は、中国など新興国のCO2排出抑制に対して、日本経団連とイタリア産業連盟が共同の歩調をとることが望ましいとの考えを示した。
これに対し御手洗会長は、地球温暖化問題についてイタリアと協力していきたいとの意向を示した。

【国際第一本部欧州・ロシア担当】
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