日本経団連(御手洗冨士夫会長)は2月27日、東京・大手町の経団連会館で、来日中のナムバリーン・エンフバヤル・モンゴル大統領の歓迎昼食会を開催した。同昼食会には日本・モンゴル双方から約30名が出席した。
冒頭の歓迎あいさつの中で御手洗会長は、近年のモンゴルの市場経済化に触れ、モンゴルの民主化による経済発展に伴い、日本とモンゴルの関係が飛躍的に緊密化していることを強調。特に経済面では、大統領の来日を機に日本政府との間で発表された「今後10年間の基本行動計画」を足掛かりに、両国間の連携がさらに深化することへの期待を述べた。それとともに、昨年が「大モンゴル建国800周年」、そして今年が日本・モンゴルの国交関係樹立35周年を記念した「モンゴルにおける日本年」であることに言及、市民レベルでの交流による両国の相互理解増進こそ重要との考えを示した。
続いてあいさつしたエンフバヤル大統領は、モンゴルの現状について、80年代後半から90年代の政治的・社会的な改革の時代を経て、持続的な成長をめざす段階にきていると説明。特に改革の目標を見据え、持続的発展への政策を打ち出し、明瞭な形で対外的に発表することで、豊富な地下資源などへの日本を含めた外国資本による投資が積極的に展開されることに対する期待を述べた。
続く自由懇談では、改革をキーワードに、モンゴルにおけるインフラ整備の重要性と対外経済政策などについて意見交換を行った。
昼食会は、終始和やかなムードの中行われ、最後に大統領が、日本からの投資に期待するとともに、将来にわたる日本とのパートナーシップを大切にしていきたいと締めくくった。