日本経団連は23日、東京・大手町の経団連会館で呉儀・中華人民共和国国務院副総理の歓迎昼食会を開催した。
奥田碩会長は歓迎あいさつの中で、中国が日本にとって最大の貿易相手国となったことに触れ、「両国は信頼関係を強化し、重要なパートナーとして世界経済の発展をめざし、21世紀をともに歩む関係を築いていく必要がある」との考えを述べた。また、日本経団連が、ハイレベル・実務レベルの訪中ミッション派遣による通商関係促進や、東北地域振興政策への協力、日中韓の経済連携強化に向けたビジネス・フォーラムの開催、重慶市での環境植林プロジェクト実施など、日中関係緊密化のための取り組みを行っていることを紹介し、こうした活動の一層の強化を図っていきたいと語った。
これに対し呉儀副総理は、「経済・貿易は中日関係の重要な柱のひとつ」とした上で、日中両国の経済関係の現状について、「競争の要素より、協力の要素がかなり大きい」との見方を示し、両国がWIN―WINの関係にある以上、中国の発展は日本の発展にもつながると述べた。また、両国の政府と国民がともに努力し、両国の関係が21世紀においてより大きな発展を遂げるよう希望すると語った。
懇談の中で呉儀副総理は、中国は今後とも対外開放政策を堅持し、外資導入を積極的に推進していくと述べ、法律の整備や知的財産権の保護を促進し、投資環境を改善していく考えであることを明らかにするとともに、「日本企業が中国に研究開発センターを開設することを歓迎する」意向を示した。