日本経団連タイムス No.2767 (2005年5月19日)

ヴァンハネン・フィンランド首相と懇談

−経済連携強化などで意見交換


日本経団連の奥田碩会長は11日、東京・大手町の経団連会館で、フィンランド共和国のマッテイ・ヴァンハネン首相と懇談した。

冒頭、ヴァンハネン首相は、急速に進む少子・高齢化への対応やグローバル市場での競争力の強化など、日本とフィンランドには共通の課題が多いと述べ、両国の経済的連携強化と世界経済の一層の発展への貢献の重要性を指摘した。

奥田会長は日本経済の現状と見通しについて説明するとともに、世界経済の懸念材料として、原油や銅、鉄鉱石をはじめとする天然資源の価格動向を挙げた。
また、少子・高齢化については、日本でも、どのような方法でカバーし、社会・経済の活力を維持するかが大きな課題であると語った。これに関連してヴァンハネン首相は、フィンランドにおいて労働力人口の減少を補うには、教育制度を改革し、若者が社会に出る年齢を早めるのもひとつの方法であるとの考え方を示した。

この日の懇談には、ヴァンハネン首相のほか、サロヴァーラ駐日フィンランド大使、シャリン総理大臣特別補佐官、ヘルリン・コネコーポレーション会長兼CEO、アハテラ・フィンランド産業連合理事、ペソネン・UPM―キュンメネコーポレーション社長兼CEO、ヴアーナネン・カレリアコーポレーション会長、ヤルヴィネン・オクトクンプ・テクノロジー社長兼CEOが同席した。

ヴァンハネン首相は12日に愛・地球博会場内で実施されたフィンランド共和国のナショナルデーに出席するため来日したもの。
なお、昨年の10月22日には、タルヤ・ハロネンフィンランド共和国大統領が日本経団連を訪問、米倉弘昌副会長・ヨーロッパ地域委員長と懇談している。

【国際経済本部欧州・ロシア担当】
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