日本経団連タイムス No.2751 (2005年1月13日)

新年祝賀パーティー開催/日本経団連など3団体

−「豊かな日本」の継続へ/取り組み課題の認識共有


日本経団連(奥田碩会長)、日本商工会議所(山口信夫会頭)、経済同友会(北城恪太郎代表幹事)の経済3団体は5日、都内のホテルで新年祝賀パーティーを開催した。各団体会員企業の代表者や、来賓あいさつを行った小泉純一郎首相をはじめとする政官界の要人など約1430名が出席。戦後60年の節目の年となる今年の幕開けを祝うとともに、日本が今後も豊かな国としてあり続けるために、取り組むべき課題について、あらためて認識を共有した。

祝賀パーティーの冒頭、幹事団体である日本商工会議所の山口会頭は、「日本が今後も幸せな国であり続けるためには、いまこそ基本問題の解決に取り組んでいくべきである」とあいさつ。その上で取り組むべき具体的問題として、少子化対策と社会保障制度の確立、民間活力を十分発揮できるような環境の整備、FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)交渉の促進などを挙げ、これらの課題解決に向けて、政府がこれまで以上に強い指導力を発揮するよう求めた。

続いて、来賓あいさつした小泉首相は、「個人や地方、企業のやる気を導き出すのが政治の一番大事な使命」と述べた上で、「地方にできることは地方に、民間にできることは民間にという総論を各論に広げて、構造改革に邁進したい」との決意をあらためて示し、経済界にさらなる理解と協力を呼びかけた。

3団体長が共同記者会見

祝賀パーティー後には、日本経団連の奥田会長、日本商工会議所の山口会頭、経済同友会の北城代表幹事の3団体長が共同記者会見を行った。

このなかで奥田会長はまず、2005年の景気見通しについて、前半はやや足踏み状態にはなるものの、世界経済、特に中国やアメリカ経済の回復に伴い、後半にかけては、日本経済も回復する可能性が大きいとの見方を示した。
また、政府の経済政策運営に対する要望としては、引き続き改革を継続・倍速してやらなければならないとした上で、郵政民営化については、「今年の日本経済の行く末を占う上で重要な問題であり、困難な課題である」と語った。さらに奥田会長は、社会保障制度の一体的改革を最優先課題として掲げ、「明確で一元的な社会保障制度をつくりあげることが最も大切である」ことを強調した。

Copyright © Nippon Keidanren