日本経団連タイムス No.2742 (2004年10月14日)

雇用委員会を開催

−障害者雇用促進法改正など、厚労省部長が説明


日本経団連の雇用委員会(大橋洋治委員長)は9月27日、東京・大手町の経団連会館で会合を開き、(1)改正高年齢者雇用安定法の政省令事項(2)障害者雇用促進法の改正――について、厚生労働省高齢・障害雇用対策部の金子順一部長から説明を聴取した。

改正高年齢者雇用安定法は、2006年4月までに (1)定年の65歳までの引き上げ (2)65歳までの継続雇用制度の導入 (3)定年の定めの廃止――のいずれかの措置を講ずることを事業主に求めている。このうち、継続雇用制度については、労使協定の締結により、対象者を限定することが可能となっている上、労使で話し合うための準備期間が3年間(中小企業は5年間)設けられている。このことについて金子部長は「協定を締結するために努力したにもかかわらず、労使間で協議が調わないときは就業規則で基準を定めることができる」と説明した。

また、障害者雇用促進法の改正については、2005年の通常国会に改正法案の提出が予定されており、金子部長から、(1)精神障害者の実雇用率への算定(法定雇用率の1.8%を変えずに、実雇用率にはカウントする) (2)多様な形態による障害者の就業機会の拡大 (3)雇用と福祉の連携による障害者対策の推進――などの項目について、厚生労働省の労働政策審議会障害者雇用分科会で検討が始まっているとの報告があった。

同分科会では、年内を目途に障害者雇用促進法の改正に向けた意見書のとりまとめをめざしていることから、日本経団連は使用者側委員を通じて、経済界の意見を法改正に反映させていくこととしている。

【労働政策本部雇用・労務管理担当】
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