日本経団連キャリア開発センターは4日、第6期の日本経団連キャリア・アドバイザー(NCA)養成講座のスクーリングを開講した。41名の受講者が、キャリア・アドバイザーをめざしている。
NCA養成講座は、従業員の能力開発を支援しようという企業の動きや、個人のキャリア開発への意識の高まりに応えるために設置されたもので、社会・労働事情や企業内の人事制度などに精通した、高度なキャリア・アドバイザーの養成を目的としている。第5期を終了してのNCA登録者は208名にのぼり、社内外のさまざまな場で活躍している。
NCA養成講座は、4カ月にわたる通信講座と、5日間のスクーリング(土日コースと連続コースの2コース)からなっており、今回のスクーリングは、通信講座で学んだ知識を、実際のキャリア・アドバイスにどう結びつけるか、また、いかに有効なアドバイスを行うかといった実践技術の向上が主眼。ロールプレイなどの実技を中心に、キャリア・アドバイザーとして不可欠な自己理解やアドバイス理論についての研修も含んだカリキュラムとなっている。
スクーリング最終日に実施する修了認定試験の合格者は、日本経団連キャリア開発センターに登録後、NCAとして活動することになる。
NCA養成講座の受講者は大半が社会人で、多忙な時間をやりくりして4カ月にわたる通信講座に取り組み、「課題テスト」「レポート」すべてに合格した上で、スクーリングに臨んでいる。自己の能力開発に熱心で、NCAがめざす「エンプロイヤビリティ(雇用されうる能力)」向上を理解し、実践している人が多いのが特徴。
スクーリングの受講生からは、ロールプレイ実習を通して、「自らの相談姿勢が見直せた」「相談する人の心理が理解できた」「ほかの人のアドバイス実践がとても参考になった」などの感想が寄せられている。通常業務ではできない経験に緊張しながらも、意欲的に研修に取り組んでいる。