[ 日本経団連 ] [ 機関誌/出版物 ] [ 経営タイムス ]

経営タイムス No.2707 (2004年1月29日)

奥田会長記者会見


日本経団連の奥田会長は26日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。冒頭、先日の講演の中で生命保険の見直しにふれたことについて質問された奥田会長は、厚生年金保険料の引き上げや住民税増税など、構造改革の影響が家計にも及ぶことから、家計の見直しに言及したと説明。さらに、教育費や住宅ローン返済などとともに、「生命保険料についても、分不相応なかけ方をしているのであれば見直してはどうかと申し上げた」とした上で、「生命保険業界の方が私の発言について誤解されたのであれば、この場を借りてお詫びしたい」と語った。

また、厚生労働省の労働政策審議会が、65歳までの雇用を企業に義務づける報告書を出したことについては、「生産年齢人口の減少に伴い、中長期的には高齢者や女性、外国人の雇用を増やす必要がある」と、高齢者の雇用確保に理解を示した。その上で、すでに多くの企業が労使間の合意により、定年後の雇用延長制度等を設けるなど、自社に適した形での対応を行っていることから、「こうした問題は、労使(の判断)に任せるべきだ」との考えを述べた。

昨年12月の会議で結論の出なかったITER(国際熱核融合実験炉)の誘致に関してロシアから、実験炉本体と実験の解析関連施設とを、日本とフランスに分けて設置するという提案があったことについては、「技術的に可能であるならば、それもひとつの考え方」と述べた一方、「日本政府にはあくまでITERを一体として青森県に誘致すべく、努力してもらいたい」と要望した。


日本語のトップページ