経営タイムス No.2683 (2003年7月10日)
財団法人勤労者共同賃貸住宅協会(NR住宅協会、奥田碩会長)は6月30日、東京・大手町の経団連会館で第20回理事会・第15回評議員会を開催した。平成14年度事業報告、同決算、平成15年度事業計画案、同収支予算案などが審議され、いずれも満場一致で承認された。
理事会の冒頭に行われた平成14年度事業報告では、まずNR住宅協会の活動の柱である住宅事業について、事務局が説明を行った。花小金井駅前(東京・小平市)の新規物件は、大口借上げ企業を獲得し入居も完了したこと、これにより協会が管理する共同賃貸住宅は7棟・207戸となったことなどを報告した。また、昨年秋に行った「企業の勤労者住宅対策に関する調査」の結果を、今後の同協会の活動指針にしていく意向を示した。
その後、評議員(30名)の一部改選の審議が行われ、3名の交替が承認された。
平成15年度事業計画では、(1)賃貸住宅事業(2)調査研究事業の2つを活動の大きな柱とすることを決定。賃貸住宅事業については、花小金井御幸町(東京・小平市)の新規物件が平成16年3月に竣工を予定しているほか、立地条件などで混在型借上げ住宅(複数企業の従業員が混在する社宅)に適した3件が候補物件となっている。その中には主流のファミリータイプだけでなく、「調査」でも要望が多くあった独身社員用対応のワンルームタイプも施工する予定。このほか、活動の資金繰りに関する計画や15年度も地方移転を希望する大都市圏勤労者のために、地方の住宅・生活環境について調査を行うことが承認された。
また、諸規程・規則等の関連では新たに、同協会に関する情報公開規程が制定されることとなった。
なお評議員会では、理事(21名)の一部改選が行われ、3名の交替が承認された。
◇ ◇ ◇財団法人勤労者共同賃貸住宅協会(略称・NR住宅協会)は、勤労者の住生活の向上と福祉の増進に寄与することを目的に、旧日本経営者団体連盟(N)と日本労働組合総連合会(R)が共同で、平成3年に公益法人として設立した。通勤1時間圏内・良好で快適な居住性などの住環境を追求、また、複数企業の従業員が混在入居することで社宅臭のない共同社宅の提供をめざしている。