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会長コメント/スピーチ  会長コメント 2025年春季労使交渉・集中回答日における十倉会長コメント

2025年3月12日
一般社団法人 日本経済団体連合会

今年の春季労使交渉は、2023年を「起点」として、2024年に「加速」した賃金引上げの力強いモメンタムを「定着」させる年としなければならない。経団連はこうした認識を「社会的責務」と位置付け、各企業に「賃金・処遇決定の大原則」に則りながら、「ベースアップを念頭に置いた検討」を呼びかけている。

多くの労働組合が昨年を上回る要求を提示するなど、賃金引上げに対する強い期待を感じながら迎えた本日の集中回答日では、製造業を中心に、多くの大手企業において、今年も、1万円以上の大幅なベースアップや5%を超える高い水準の賃金引上げ、労働組合の要求通りの満額回答が示された。

これは、「人への投資」の重要性を労使で深く共有し、自社にとって継続可能な賃金引上げについて真摯な議論を重ねた結果であり、賃金引上げの力強いモメンタム「定着」への着実な一歩を踏み出したと、非常に心強く感じている。

本日示された回答が、中小企業をはじめ、これから労使交渉の佳境を迎える多くの企業に波及し、前向きな検討を後押しすることで、力強いモメンタム「定着」の手応えが「確信」へと変わることを大いに期待している。

賃金引上げの力強いモメンタムを真の意味で 「定着」させるには、「賃金は上がっていくもの」との考えを社会的規範とすることが求められる。とりわけ、約7割の働き手を雇用する中小企業の賃金引上げとその原資の安定的な確保が不可欠である。中小企業によるDXやGXに向けた投資はもちろん、研究開発やイノベーション創出、海外展開などを後押しし、生産性の改善・向上の取組みを支援する必要がある。

こうした取組みに加えて、「適正な価格転嫁と販売価格アップを受け入れる」ことの社会的規範化が非常に重要となる。経団連は引き続き、「パートナーシップ構築宣言」の参画企業の拡大と実効性の確保に取り組んでいく。

さらに、わが国の商取引が、中小企業同士あるいは企業と消費者間など、大企業と中小企業といった単純なサプライチェーンに連なっていないものが多いことに鑑み、適正な価格転嫁に加え、「適正な販売価格アップ」を社会全体で受け入れることが望まれる。

こうしたメッセージを、経団連は今後もできるだけ多くの機会を捉えて発信し続け、賃金引上げの力強いモメンタムの「定着」と「成長と分配の好循環」の実現に貢献していきたい。

以上

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