本日、日本銀行総裁ならびに副総裁の人事案が国会で同意されたことを歓迎する。

植田新総裁は、わが国を代表する金融論の大家であり、日本銀行の審議委員として政策運営にも携わってこられた、理論・実務の両面で卓越した能力を有する方である。中央銀行総裁が学界から選出されることは、海外では一般的であり、その意味でも的確な人選と受け止めている。

内田新副総裁は金融政策の中枢を担ってこられ、氷見野新副総裁は金融行政に精通され国際経験も豊富な方であり、大変バランスの取れた布陣である。

植田新総裁が表明されている通り、当面は現行の金融緩和の継続が必要である一方、いずれ物価目標が持続的・安定的に達成される状況となれば、政策修正も視野に入る。その過程では高度な判断も求められようが、経済・物価動向を見極めつつ、政府と密接に連携しながら、最善の判断をされるよう期待する。