大変惜しい方を亡くしました。最後に出席された、今年の５月の会長・副会長会議で、「日本経済も私自身もネバー・ギブアップでいきたい」とおっしゃられ、皆も応援していただけに、残念でなりません。

篠田さんは、優しいお人柄と大胆な決断力を兼ね備えられた得がたい経営者でした。グローバル化の中で、現場の人材力を大切にするとともに、積極的に海外展開を進め、王子ホールディングスのみならず製紙業界全体を牽引されました。

経団連においても、副会長・雇用委員長として、震災後の厳しい雇用情勢への対応、高齢者雇用安定法や労働者派遣法の改正など、重要課題に正面から取り組まれました。また、グローバル人材や高度理工系人材の育成、女性が活躍しやすい環境づくりにも心を砕いてこられました。わが国の安定的な労使関係の維持と雇用制度の改革に尽力された、故人のご功績とご活躍に改めて敬意を表するものです。

衷心より哀悼の言葉を申し上げます。