経団連は1月17日、ピッチイベント「Keidanren Innovation Crossing (KIX) 」の第22回会合を大阪で開催した。公益財団法人大阪産業局と一般社団法人ナレッジキャピタルの協力により、東京以外で初めて開催され、スタートアップ、大企業、海外のベンチャーキャピタル等から約130人が参加した。
冒頭、今枝宗一郎文部科学副大臣があいさつし、関西におけるスタートアップ投資額増加への期待を述べた。続いて、大阪産業局の上野山泰成常務理事とナレッジキャピタルの野村卓也総合プロデューサーがあいさつした。
ピッチでは、関西等を拠点とする大学発・ディープテック分野のスタートアップ計12社が登壇し、自社の強みを紹介するとともに連携を呼びかけた。登壇者は次のとおり。
- (1)松林尚史 Acall COO=「新しい働き方」に対応するデジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを提供
- (2)鳥居本敦士 OTENTO 代表取締役=AIで人徳を可視化しキャリアにつなげるプラットフォームを開発
- (3)原岡渉 コドモエナジー 営業グループ部長=「環境商材メーカー」として高付加価値技術を開発
- (4)白瀧浩志 Material Doors 代表取締役=材料領域の研究開発支援アプリを開発
- (5)垣内俊哉 ミライロ 社長=環境、意識、情報の三つのバリアを解消しDEI(Diversity, Equity & Inclusion)を実現する事業を展開
- (6)文美月 ロスゼロ 代表取締役=食品ロス削減プラットフォーム「ロスゼロ」を展開
- (7)松尾一輝 EX-Fusion 代表取締役=レーザー核融合商用炉の実用化を目指す
- (8)前川聡 パリティ・イノベーションズ CEO=物体が空中に浮かぶ鏡映像を映し出す「パリティミラー」を開発
- (9)三谷諭 三谷電池 代表取締役=塩水を用いた電気重層キャパシタと有機二次電池を開発
- (10)岩井愛可 リージョナルフィッシュ 経営企画部長=ゲノム編集を用いた水産物の品種改良やスマート陸上養殖を実施
- (11)梶川益紀 リバーセル 社長=新しいがん治療法「他家即納型の汎用的TCR-T細胞療法」を提供
- (12)中谷敏也 Revo Energy 代表取締役=ミドリムシ培養・稲水耕栽培技術による小型バイオディーゼル製造システムを販売
ピッチ終了後のネットワーキングでは、登壇者と大企業関係者に加え、来場した海外ベンチャーキャピタル等を交えて活発に交流した。
次回のKIXは3月21日、東京・大手町の経団連会館で開催する予定。
【産業技術本部】