国連は、2015年に採択したSDGsについて、20年以降を「行動の10年」と位置付け、その達成に向けた取り組みの加速を求めている。
そこで経団連は今般、特設サイト「Keidanren SDGs」をリニューアルした。あわせて、SDGsの達成に資するイノベーション事例集「Innovation for SDGs」を更新した。
■ SDGsに資する多様な取り組みを紹介するプラットフォーム
同サイトでは、会員企業・団体によるSDGsに関連する多様な取り組みを一覧で紹介。企業・団体の取り組みを国内外にピーアールするとともに、多様なステークホルダーとの連携・協働のきっかけとなる情報を提供する。
現時点では、SDGsの達成に資するイノベーション事例集「Innovation for SDGs」のほかに、経団連イニシアティブに基づいて推進している事例を掲載している。具体的には、Society 5.0に関連する各社の動画を集めた「THEATER 5.0」、チャレンジゼロや経団連カーボンニュートラル行動計画、循環経済パートナーシップ、経団連生物多様性宣言イニシアチブといった環境問題への取り組みに加え、働き方改革、女性の活躍推進、地域協創、産学連携に関する事例なども掲載している。
■ 事例集「Innovation for SDGs」の更新・拡充
SDGsの野心的な目標の達成に向けて、民間企業が創造性とイノベーションを発揮することが求められている。経団連では18年に、会員企業が取り組んでいるSDGsの達成に資するイノベーションを募集し、事例集「Innovation for SDGs」として公開した。その後約3年が経過し、企業の取り組みに進展がみられることから、21年9~12月に、会員企業・団体から最新の取り組み事例を提供してもらい、22年2月に更新した。
ビジネス手法や適正技術など多様なイノベーションのうち、特にAIやIoT、ロボット、ビッグデータなどの革新技術を活用して、社会課題の解決につながる取り組みを中心に募集したところ、226社・団体から576件の事例が寄せられた。寄せられた事例をSDGsの目標ごとに整理したところ、目標9の「産業と技術革新」、目標7の「エネルギー」、目標3の「健康と福祉」などが多かった(図表参照)。
同サイトでは、取り組んでいる企業・団体名とキーワードによる検索、SDGsのゴールごとの絞り込み、Society 5.0の実現を通じてSDGsを達成する事例の絞り込みなどが可能となっている。また今後、英語版の公開も予定している。
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経団連は、「Keidanren SDGs」を企業・団体のみならず、地方公共団体、市民社会、大学、国際機関など、国内外の多様なステークホルダーに向けて広く発信する。
日本企業・団体のSDGsへの取り組みを理解してもらい、関係者間の連携・協働のきっかけとして、同サイトを活用してほしい。
【SDGs本部】