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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2021年4月15日 No.3496 休眠預金等活用制度の助成事業における企業との連携 -経団連1%クラブ

経団連1%クラブ(山ノ川実夏座長)は3月26日、会合をオンラインで開催した。休眠預金等活用法における指定活用団体である日本民間公益活動連携機構(JANPIA)から助成事業の現況と企業連携の強化について、また資金分配団体および実行団体から活動内容について、それぞれ報告を聴き意見交換した。概要は次のとおり。

■ 企業の参画メリット

JANPIAが2020年度通常枠で採択した20事業のうち8事業が複数の団体・組織による連携事業であり、社会課題解決に向けたコレクティブ・インパクト志向が高まっている。

国民の財産を活用する休眠預金等活用制度では、高い信頼性が求められるため、ガバナンス・コンプライアンスの信頼性が高い団体を助成している。

また、休眠預金等交付金にかかる資金の活用に関する基本方針に基づき、全助成団体が社会的インパクト評価を実践している。つまり、企業が助成事業へ参画する場合、信頼性の高いNPOと連携できるだけでなく、企業が社会課題解決型の新事業を始めるにあたり、実効性・革新性の実証の機会も得ることができるというメリットがある。

今後JANPIAでは、助成団体と企業や金融機関とのマッチング支援を一層強化する。

■ 資金分配団体と実行団体から企業への期待

19年度助成対象の「外国ルーツ青少年未来創造事業」と「こども食堂サポート機能設置事業」では、コロナ禍において外国ルーツの青少年や子どもたちを取り巻く問題が顕在化・深刻化している。

外国ルーツ青少年への支援活動を行う資金分配団体の日本国際交流センターの実行団体である青少年自立援助センターでは、広報・経営・財務などの運営基盤整備や、学習の場へのプロボノ(※)支援などを求めている。子ども食堂、子どもの居場所における支援活動では、資金分配団体の全国食支援活動協力会の実行団体である那覇市社会福祉協議会が、食品・物資の提供を求めている。

両事業に共通して、人材や専門スキル・ノウハウなど、企業の豊富なリソースを社会課題に活用することや、企業の発信力を通じた、市民の社会課題への認知向上が望まれる。

◇◇◇

意見交換では、外国ルーツ青少年未来創造事業をプロボノ支援している企業から、「通常業務では得られない体験や支援先団体の社会課題に対する情熱に触れ、参加社員の仕事への意識の変化がみられた。満足度も高く、継続したいという声が多い」などのコメントがあった。

プロボノ=職業上、持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献をするボランティア活動

【SDGs本部】

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