経団連の國分文也日本NIS経済委員長は12月14日、都内でウズベキスタンのサルドル・ウムルザコフ副首相兼投資・対外貿易大臣と懇談し、ウズベキスタン経済の現状や今後の日ウズベキスタン関係の展望などについて意見交換を行った。
ウムルザコフ副首相は、2019年10月および12月にも来日し、経団連との対話を行い、関係深化に取り組んでいる。副首相の説明概要は次のとおり。
■ 改革が進むウズベキスタン
外貨兌換の自由化や資源、金融、農業分野等での民営化、産業近代化政策により、19年の実質GDP成長率は5.6%を記録した。新型コロナウイルスの影響で20年は停滞したが、21年は再び成長軌道に戻るだろう。査証(ビザ)緩和も推進し、現在は日本を含む86カ国に対し観光用短期ビザを免除している。
■ ウズベキスタン市場の魅力と今後の展望
ウズベキスタン市場の魅力は、豊富な資源、優秀な人材、巨大市場へのアクセスである。巨大市場アクセスとは、ウズベキスタンが約3500万人というCIS地域で最も多くの人口を有していることに加え、多くの国々とのFTAによる3億人消費者市場へのアクセスが可能であることを意味している。
こうした改革、経済環境が国際競争力を高めることにつながっており、16年のミルジョエフ大統領就任以降、ウズベキスタンはCIS地域のなかで唯一、経済だけでなく政治的にも変貌を遂げ、より自由でダイナミックな国になった。
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意見交換では、國分委員長が「ウズベキスタンに関する理解が深まった。延期となっているミッションを早期に実現したい」と述べ、ウムルザコフ副首相が賛同の意を表した。
【国際経済本部】