経団連の古賀信行審議員会議長は12月14日、東京・大手町の経団連会館で井上信治万博担当大臣と懇談し、2025年大阪・関西万博の成功に向けた官民の連携や機運醸成等をめぐり意見交換を行った。
冒頭、井上大臣は、「万博は東京オリンピック・パラリンピックに続く国家的一大イベントであり、必ず成功させる思いである。万博を通じて、日本の科学技術等を世界にアピールしたい」と意気込みを示した。そのうえで、世界各国に参加してもらうことが重要であるとし、各国の担当大臣にアプローチを行うとともに、大阪・関西地域をはじめ、日本全体での機運醸成にも精力的に取り組んでいることを紹介した。会場建設費については、当初試算の1250億円から最大1850億円に上振れする見込みであることを伝え、国、地元自治体、民間資金等とで3分の1ずつ負担するとの合意に基づき、「経済界の協力をお願いしたい」と理解を求めた。
古賀議長は、「経団連が提唱するSociety 5.0を世界に発信できる場として万博をとらえており、成功裡の開催を願っている」と述べ、万博の成功に向けた井上大臣のリーダーシップの発揮に大きな期待を寄せた。また、会場建設費については、「大変高く、厳しい目標ではあるものの、他経済団体とも力を合わせて取り組んでいきたい。精一杯の努力をしていく」と述べ、前向きに協力する姿勢を示した。あわせて、官民の英知を結集し、多様な手法で会場建設費を調達することの必要性も指摘した。
さらに、「未来社会の実験場」という万博のコンセプトの具体化についても議論を交わし、さまざまなアイデアをもとに検討を深め、連携して機運醸成を図っていくことを確認した。
【産業政策本部】