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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2016年12月1日 No.3295 日EU EPA交渉の最新状況ならびに今後の展望聞き意見交換 -ヨーロッパ地域委員会

経団連は11月18日、東京・大手町の経団連会館でヨーロッパ地域委員会(佐藤義雄委員長、石塚博昭委員長)を開催し、外務省経済局の大塚和也欧州連合経済室長ならびに経済産業省通商政策局の赤石浩一審議官から、日EU EPA交渉の最新状況ならびに今後の展望について説明を聞いた。

外務省の大塚室長は、日本政府が11月16日に岸田文雄外相(日EU経済連携交渉調整担当相)を議長とする日EU EPA交渉に関する主要閣僚会議の開催を閣議決定し、同会議のもとに、萩生田光一内閣官房副長官を議長とする日EU EPA交渉推進タスクフォースを立ち上げ、17日に第1回会合を開催したことを説明した。年内実質合意を目指してこの1、2カ月で交渉が進捗した分野はあるが、残された難しい課題も多くあることから、それらの解決に向けて、日本政府としては今般立ち上げた主要閣僚会議やタスクフォースを通じての国内調整とEUとの交渉にしっかり取り組んでいくと述べた。

経済産業省の赤石審議官は、日EU EPA交渉には世界政治情勢が大きなインパクトを持つと指摘し、トランプ氏の大統領選出に伴う米国の通商政策への影響や移民問題などを受けて政治的なポピュリズム勢力が勢いを増している欧州における通商政策の動向について解説した。TTIP(米EU FTA)交渉の継続が困難となり、CETA(EUカナダFTA)がさまざまな混乱に見舞われるなか、ここにきてブリュッセルでは日本との交渉を年内にまとめる機運が高まっていると指摘。今後は各加盟国への働きかけが重要となり、特に発言力のあるドイツ、フランスについては、政府、産業界、政治家などあらゆる層に対し、交渉妥結の機は熟しており、来年は政治の年になることから、このタイミングを逃すべきではないと伝えていく必要があると述べた。

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続く意見交換では、経団連側から、「主要閣僚会議の設置は交渉推進に向けた日本政府の明確なメッセージであり歓迎する」「日本の国益に沿うかたちでぜひ年内大筋合意を実現してほしい」とのコメントや、「政府と産業界が連携してEU側に働きかけることが有用」との意見が出された。

【国際経済本部】

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