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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2016年11月17日 No.3293 アウン・サン・スー・チー・ミャンマー国家最高顧問歓迎昼食懇談会を開催

あいさつするアウン・サン・スー・チー国家最高顧問

経団連(榊原定征会長)、日本商工会議所(三村明夫会頭)、外務省は4日、公式実務訪問賓客として来日したアウン・サン・スー・チー・ミャンマー国家最高顧問一行を迎え、都内で昼食懇談会を開催した。経団連から榊原会長、小林健副会長・日本ミャンマー経済委員長、國部毅副会長はじめ16名が出席。ミャンマー側からアウン・サン・スー・チー国家最高顧問、チョウ・ウィン計画・財務大臣はじめ16名が参加した。

冒頭、榊原会長が主催者を代表してあいさつを行い、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問の民主化に向けた長年の取り組みに敬意を表するとともに、今回の来日を契機とした両国経済関係のさらなる発展に期待を示した。さらに、日本企業にとってミャンマーは消費市場ならびにサプライチェーン拠点としての期待が高まっていることを指摘したうえで、さまざまな事業活動を通じて、雇用の創出や人材育成、インフラ整備、産業の高度化・多角化などの面でミャンマーの経済発展や国民生活向上の基盤づくりに貢献していくとの抱負を述べた。同時に、事業展開を進めるうえで、「日ミャンマー共同イニシアティブ」などを通じた、一層の事業環境整備の重要性を指摘した。

これを受けてあいさつしたアウン・サン・スー・チー国家最高顧問は、ミャンマーが平和と安定、人材育成を基盤とした成長を目指していることを紹介したうえで、日本からの雇用創出につながる投資、インフラ整備、人材育成への協力に強い期待を表明した。さらに、「日本企業がミャンマーへの投資で問題に直面した際には、何でも知らせてほしい」と述べ、投資環境整備に向けた決意を述べた。

アウン・サン・スー・チー国家最高顧問(左から4人目)と榊原会長(同5人目)

■ 意見交換

その後、ミャンマーにおけるインフラ整備や地方開発、農業振興、ティラワ経済特別区開発などの日本企業の取り組みの紹介に続いて、参加者との意見交換が行われた。日本側からのミャンマーでの知的財産保護の強化を求める意見に対し、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問は、「知的財産の保護はわれわれが描く国の未来と合致するものである」とし、知的財産の保護に最善の努力をしていくとの決意を述べた。また、証券市場や建設業における一層の法制度整備や適切な運用を求める意見に対し、チョウ・ウィン計画・財務大臣は、そうした問題を認識しているとしたうえで、ミャンマー国内には多くの知見が不足しており、日本側の積極的な関与に期待したいとの回答があった。

【国際協力本部】

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