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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2016年3月31日 No.3264 石原内閣府特命担当相と懇談 -「GDP600兆円経済」実現に向けて意見交換

あいさつする石原内閣府特命担当相(左から2人目)

あいさつする榊原会長(右)

経団連(榊原定征会長)は10日、都内で石原伸晃内閣府特命担当大臣との懇談会を開催した。経団連からは榊原会長、岩沙弘道審議員会議長をはじめ副会長が参加した。

冒頭、榊原会長は、「現下の経済状況について、経済界は、政府の認識と同様にファンダメンタルズは何ら揺らいでいないと考えている。一方で、個人消費が300兆円規模の足踏み状況にある。名目GDPも500兆円を回復できていない。日本経済が来年4月の消費税率引き上げを受容できる、地力・底力をつけることが目下の最重要課題であり、そのための環境整備が急務である。個人消費を上昇トレンドに持ち上げるためには、短期と中長期の対応が必要となる」と述べた。

そのうえで、短期の対応として、経済界は今年も収益の拡大した企業には、年収ベースでの賃金の引き上げを呼びかけていると発言。政府においてもさまざまな政策手段を取っていく必要があると述べた。また、中長期的には、GDP600兆円経済の実現に向けて、設備投資拡大、ブラックフライデー等の消費振興策、観光/MICE、農業、TPP(環太平洋パートナーシップ)による輸出拡大、健康医療、オリンピック需要の前倒し等、GDP増分10兆円クラスのプロジェクトをいくつか立ち上げ、2020年に向けて強力に推進する必要があるとの考えを示した。

続いて石原大臣は、「経済の好循環を確実にするためには、高い水準にある企業収益を、3巡目のしっかりとした賃上げや投資の拡大に結びつけることが重要である。賃上げについては、3月4日の官民対話において、総理の『過去2年の大幅賃上げの流れをさらに進めていただきたい』との発言に対し、榊原会長から『しっかりと受け止めたい』とのご発言があり、大変心強く感じた。個別労使間での交渉が本格化しており、一部には賃上げに躊躇する動きもあるようだが、わが国経済のファンダメンタルズは、榊原会長の発言のとおり良好である」と述べた。

そのうえで、経済界に対して、賃上げへの積極的な対応、下請中小企業との取引条件の改善に向けた取り組み、さらに、多様で柔軟な働き方の選択を広げるための非正規雇用者の待遇改善に向けた取り組みについて指摘した。

その後の意見交換では、経済情勢、賃金引き上げ、投資、金融政策等をテーマに活発な意見交換が行われた。

【経済政策本部】

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