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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年4月16日 No.3220 税制委員会企画部会・21世紀政策研究所国際租税研究会合同会合を開催 -BEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトの日本企業への影響について説明を聞き意見交換

経団連および21世紀政策研究所(三浦惺所長)は3月30日、東京・大手町の経団連会館で税制委員会企画部会(中村豊明部会長)・21世紀政策研究所国際租税研究会合同会合を開催した。21世紀政策研究所国際租税研究会の青山慶二研究主幹(早稲田大学大学院教授)、経済産業省の飯田博文貿易振興課長から、G20/OECDのBEPS(税源浸食と利益移転)プロジェクトの日本企業に対する影響等について、説明を聞くとともに、意見交換を行った。

まず、青山教授から、これまでのBEPSプロジェクトの経緯と主要課題の概要、今後の展開について説明を聞いた。BEPSプロジェクトは、G20のサポートを受け、新興国にもルールを適用することを意図しており、その目的は、多国籍企業の租税回避を防止すべく、実質的な経済活動が行われる場所で所得が計上されるよう、国内法や租税条約を改定することにある等の説明があった。また今後、さらなる行動計画や多国間協定の開発、国内法の改定に向け、産業界の意見を伝えていく必要があるとの認識を共有した。

続いて飯田課長が、「BEPS行動13」の報告書で企業が作成すべきとされた移転価格文書化の詳細等について説明。多国籍企業グループの究極の親会社(他の会社の子会社でない親会社)は、グループの国別での財務情報等を記載した「国別報告書」のほか、グループ全体の基本情報や事業活動、移転価格ポリシー等を記載した「マスターファイル」等を作成する必要があること、「国別報告書」の作成については、2016年1月1日以降に開始される事業年度において、連結グループ売上高が7億5000万ユーロ(約1000億円)以上の企業が対象となること等を解説した。また、経済産業省の研究会の報告書に基づき、BEPS行動13にかかわる今後の国際交渉や国内法制化の論点、企業の税務コンプライアンスの確保に向けた課題などを説明した。

その後の質疑応答では、今後の国際交渉・国内法制化の見通しにかかわる質問や、国別報告書等で提出すべき情報の範囲が広範になることを懸念する意見、会計基準との整合性等を懸念する意見等が出された。

このほか、会合では、OECDのビジネス諮問機関であるBIAC(経済産業諮問委員会)税制・財政委員会の動向について、岡田至康同税制・財政委員会副委員長から、また3月19、20の両日に開催されたOECD移転価格公聴会の模様について、そこで意見陳述を行った経団連事務局から、それぞれ報告があった。

◇◇◇

経団連は今後もBIACや関係省庁と連携して、BEPSプロジェクトに対応していくとともに、関係する国内法制化の議論に適切に対処していく。

【経済基盤本部】

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