オリンピックやパラリンピックに出場した、あるいは出場を目指すアスリートを対象とする「アスナビ」(注)説明会が5月27日、東京・大手町の経団連会館で開催された。
経団連(榊原定征会長)ではスポーツ支援を一層強化するため、昨年11月にスポーツ推進委員会(豊田章男委員長)を新設。その重要テーマの一つに、アスリートのセカンド・キャリア形成支援を掲げている。アスリートが安定した生活基盤を得て競技に打ち込めるよう、日本オリンピック委員会(JOC)による就職支援事業「アスナビ」に協力、経団連として初めて説明会を開催した。
説明会には、経団連会員企業から人事・採用責任者など約100名が出席。開会あいさつした竹田恆和JOC会長は、「日本のアスリートが世界のアスリートと真剣に戦う姿は、国民、特に若い方々に感動や活力を与える大きな力を持っている。ぜひとも皆さんにご支援いただきたい」と、アスリートが持つ”力”をアピールし、支援を訴えた。続いて、千田健太選手(フェンシング、ロンドンオリンピック銀メダリスト)ら就職を希望するアスリート7名がプレゼンテーションを行った。アスリートたちは、競技活動・実績や企業に求める支援内容とあわせて、「企業に対して何を貢献できるか」を出席者にアピールした。また、鈴木大地JOC理事(水泳、ソウルオリンピック金メダリスト)が登壇、現役アスリートを激励するとともに、企業による支援の重要性を訴えた。
加えて、アスリートと企業関係者による自由懇談の場も設けられた。これらを通じて、アスリートの採用・支援に関心を持った企業には、後日、JOCを通じて個別面会の場が設けられる。
(注)アスナビ(トップアスリート就職支援ナビゲーション)=トップアスリートと企業による win-win の関係を構築することを目的に、JOCが2010年から実施。これまで、企業25社に33名のアスリートの採用が決定している。
詳細は http://www.joc.or.jp/about/athnavi/ を参照
【社会広報本部】