経団連の米倉弘昌会長は25日、東京・大手町の経団連会館で記者会見を行った。
日EU EPAについて問われた米倉会長は、経団連では毎年欧州にミッションを派遣し、欧州の政府・経済界に日EUEPAの実現を働きかけてきたことを紹介。一昨年、訪欧した際には、欧州側の関心が高かった非関税障壁について議論を進めるため、日欧の経済団体や業界が対話を行うことをファンロンパイ欧州理事会常任議長、メルケル独首相、キャメロン英首相らに提案し、賛同を得たこと、その後、業界対話を進めるなど双方で努力を重ねてきたことに言及した。そのうえで25日夕方、日EU首脳間の電話会談でEPA交渉の開始が決定されることを歓迎するとともに、一日も早くEPAが締結されるよう、スピードを上げて交渉してほしいとの期待を示した。
また、日中関係について米倉会長は、先週の訪中で、李源潮国家副主席との会談に触れ、李副主席が日本の経済人と会談したことは、中国側が日中関係の改善を重要な課題と考えている証左であろうと指摘。日本側からは、一刻も早く両国首脳会談を開き、信頼関係の再構築を望んでいる旨を伝えたことを紹介し、経済界としても、経済交流と草の根レベルの交流を通じて、関係改善に貢献していきたいとの意向を示した。
【社会広報本部】