イノベーションと人間の役割
世界の問題は深刻化・複雑化している。地球環境の変化、地政学的対立、人口問題、経済の停滞、科学技術の制御、社会秩序の揺らぎなど、それぞれが困難な課題であるうえに、相互に絡みあっている。これらの解決にあたっては、環境か成長かといった一方の選択ではなく、循環型社会のように両立可能な方策を追求しなければならない。
世界の問題は深刻化・複雑化している。地球環境の変化、地政学的対立、人口問題、経済の停滞、科学技術の制御、社会秩序の揺らぎなど、それぞれが困難な課題であるうえに、相互に絡みあっている。これらの解決にあたっては、環境か成長かといった一方の選択ではなく、循環型社会のように両立可能な方策を追求しなければならない。
経団連は7月20、21の両日、軽井沢で夏季フォーラム2023(議長:佐藤康博副会長)を開催した。十倉雅和会長、冨田哲郎審議員会議長をはじめ副会長、審議員会副議長ら総勢39人が参加したほか、国内外から3人の有識者を講師に迎え、「資本主義の再構築と人材育成」を統一テーマに活発に討議した。
フォーラム終盤の特別セッションには、岸田文雄内閣総理大臣が登壇し、官民連携による「新しい資本主義」の実現に向け、経済界と共に未来を切り開きたい、との期待を示した。2日間にわたる討議の成果は、「経団連夏季フォーラム2023総括文書」として採択され、十倉会長・佐藤議長が岸田首相に手交した。
【特別講演】
経済界と将来のビジョンを共有し、官民で共に歴史の転換点を乗り越え、
次の時代に進んでいきたい
岸田 文雄(内閣総理大臣)
【講演】
資本主義を再構築する
レベッカ・ヘンダーソン(ハーバード大学教授)
【講演】
経済安全保障をめぐる最新情勢
北村 滋(前国家安全保障局長/北村エコノミックセキュリティ代表)
【講演】
人生100年時代の人材育成
柳川 範之(東京大学大学院経済学研究科教授)
夏季フォーラム2023 総括文書
資本主義の再構築と人材育成
https://www.keidanren.or.jp/policy/2023/053.html
幸せの企画術
小山 薫堂(放送作家・脚本家・京都芸術大学副学長)
国際情勢が急激に変化する中、気候変動問題など地球規模課題は深刻の度を増している。新たな状況に対応すべく、2023年6月、日本政府は開発協力の指針を示す「開発協力大綱」を約8年ぶりに改定。その際、経団連は、経済界の意見を取りまとめ、公表するとともに、パブリックコメントに対応するなどしてきた。
複雑化する課題を解決し、持続的な成長を実現するためには、相手国・地域の政府・機関や民間企業、公的金融機関等との連帯・共創をさらに進めることが重要である。
本特集では、大綱改定の背景と今後のわが国の開発協力のあり方、関係諸機関の取り組みの方向性、開発協力に携わる日本企業の具体事例等を紹介する。
新たな開発協力大綱の背景および概要
遠藤 和也(外務省国際協力局長)
新たな開発協力大綱に基づくインフラの海外展開に向けて
安永 竜夫(経団連副会長、開発協力推進委員長/三井物産会長)
遠藤 信博(経団連副会長、開発協力推進委員長/日本電気特別顧問)
開発協力大綱改定を踏まえた今後のJICAの取り組み
田中 明彦(国際協力機構(JICA)理事長)
協働は時代の要請
アヒム・シュタイナー(国連開発計画(UNDP)総裁)
建設会社における開発協力への貢献
─大成建設の取り組みと「質の高いインフラ」の海外展開に向けて
木村 普(経団連開発協力推進委員会政策部会長/
大成建設取締役専務執行役員土木営業本部長)
これからの開発協力事業
─日立の社会イノベーション事業の取り組み
落合 美帆(日立製作所グローバル渉外統括本部産業政策本部国際渉外部部長代理)
連載
JOINnovator! ─DE&Iを楽しむイノベーターたち
摩擦や葛藤を経た対話はクリエイティブな結果を生む大事なステップ
https://youtu.be/cgddkiz5UVE
篠田 真貴子(エール取締役)
同じ空を見るということ
https://youtu.be/RRlj5vXj3QU
宮田 裕章(慶應義塾大学医学部教授)
違いにワクワクすることが原動力
https://youtu.be/5S_mjCXW6hU
川﨑 レナ(アース・ガーディアンズ・ジャパン代表/ユーグレナ2代目CFO)
【報告】
日米関係の強化に向けた訪米ミッションの派遣
澤田 純(経団連副会長、アメリカ委員長/日本電信電話会長)
豊川 由里亜(経団連アメリカ委員会連携強化部会長/三菱UFJ銀行常務執行役員)
【報告】
訪米バイオミッションを派遣
─バイオエコノミー委員会初の海外ミッション
小坂 達朗(経団連審議員会副議長、バイオエコノミー委員長/中外製薬特別顧問)
宇宙産業の力で「国力」の強化を
─新たな「宇宙基本計画」と「宇宙安全保障構想」を実行に移す
高市 早苗(内閣府特命担当大臣(宇宙政策))
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期の開始にあたって
植木 健司(新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)技術戦略研究センター(TSC)次長/前内閣府科学技術・イノベーション推進事務局参事官)